28.覚醒者のステータス

(ワイズ、共有した情報を忘れないようにリスト化してくれ)

『ますたー。それはもうできてるよ〜』


 ワイズこの数時間で慧の行動や思考を予想できるように成長しており、指示なしでも適切な行動を起こしてくれるようになった。

 その成長速度は凄まじいもので、すぐに人間の能力を超え始めるだろう。

 慧はワイズの未来を想像して嬉しく思った。


 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 名前:近衛慧

 性別:男

 年齢:17


 戦闘力:4804

 想力:2792


 称号:使徒

 討伐:悪夢の竜眷属


 想器:3/100

 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 名前:アルファ・セイント

 性別:女


 戦闘力:4700

 想力:3000


 討伐:悪夢の死眷属


 想器:7/100

 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 名前:スキアー

 性別:男


 戦闘力:5200

 想力:2200


 討伐:悪夢の鋼眷属


 想器:2/100

 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 名前:オドゥオール

 性別:男


 戦闘力:4200

 想力:3200


 討伐:悪夢の呪眷属


 想器:5/100

 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 名前:シュタール

 性別:男


 戦闘力:5400

 想力:1800


 討伐:悪夢の鬼眷属


 想器:8/100

 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 名前:ツーユー

 性別:女


 戦闘力:6000

 想力:3600


 討伐:悪夢の炎眷属


 想器:15/100

 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 このぐらいまで強くなっていくと、戦闘力差の十や二十の違いは誤差だ。

 だから皆、大体の数値で申告している。


 ちなみに武器を持たない軍人一人の戦闘力は約20。

 エニグマ出現前の世界最強のアルファですら400ちょっとだったので、凄まじい上昇量だ。


 想力に覚醒すると爆発的に戦闘力が上がることは間違いない。


 慧のステータスにある悪夢の竜眷属とは、中国に来る前に日本で苦戦したあのエニグマだ。

 これを上級眷属と呼ぶことにした。


 慧は竜眷属以外にも上級眷属を倒してはいるのだが、ステータスには表示されていなかった。

 どうやら初めて討伐したものが載るのだろう。


 今まで討伐の欄に表示されたエニグマは、眷属と上位眷属だ。

 眷属は上位眷属を討伐したときに表示されなくなったから、より強いほうがステータスの討伐に載ることになる。


 これを利用してエニグマの階級分けができるのではないかと、六人で少し話したが、それはここを出てからにしようと決めた。


 次にステータスの想器についてだ。

 これの効果や意味はまだ判明していない。

 上級眷属を倒した後に宝玉の光を吸収したら表示されるようになったことから、その関係性も含めて調査の対象となるだろう。


 そしてもう一つ分かったことがある。

 想器の数値についてだ。


 これは慧の場合、上級眷属を討伐して出てきた宝玉の光を吸収したときに数値が1増えた。

 しかし、ツーユーは数値が2や3増えることがあったそうだ。


 皆の報告から予想できることは、上級眷属の討伐時間によって得られる想器の数値が、増減するのではないかということだ。

 もちろん個体差など考慮にいれなければならない項目はまだある。


 詳しいことはまだ分からないが、討伐数から考えるとそうとしか思えないというだけだ。

 一番想器の数値が高いツーユーは、二体の上級眷属を奇襲で瞬殺したことがあるらしい。


 そんな想力覚醒者アポストルの一人であるツーユーですら、撤退するのに精一杯だったエニグマの親玉はどれほど強いのだろうか?

 そんな疑問や不安を胸に、彼らは巨大な扉を開いていく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る