第106話 異国の地 ジェローム達

仕事も兼ねて、本当に風来坊な二人組 ジェロームとナジム

窓辺からは南国の青い空に 濃厚な花の香りが漂って来る。


彼等はホテルで電報を受け取ったのだが

「ジェロームさま」「何だナジム?」

「屋敷の者達からの連絡、吉報です」


ソファに座り、新聞を読んでいたジェロームはナジムから電報を受け取った。

「ふむふむ‥おおっ、手毬ちゃんと有栖ちゃん達が欧州に留学に来るらしいぞ」

嬉しそうに声を上げたのだった。


「いいですね!御二人が‥」ナジム 丸眼鏡がちょっとずれて、かけ直す。

「婚約したとは聞いたが、リターンマッチの可能性も」ジェローム


「日本人はそういった取り決めの約束は必ず守りますから 難しいかと」ナジム

「いや、しかし!」諦めきれないらしいジエローム、にやけたとろけそうな表情


「何はともあれ、日程などの詳しい情報を調べて 

寄港地で会う事も出来るかもしれませんね」ナジム


「そうだな」ふむと頷くジェローム

「お茶にされますか?それとも珈琲?」ナジム


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る