第97話 新聞片手に

「最近の世界情勢だが 危ないかもな」「はい?」

新聞を読みながらジェロームの言葉に

肩をすくめるナジム


「ですね オスマン帝国もどうなるか オーストリア・ハンガリー帝国も

支配下の国々が悲鳴を上げてますから」ナジム

「大英帝国のインドも・・プロイセンも」

「ええ、それからユダヤ人達のシオニズム運動」


「心配なのはバルカン半島や東欧」


「仕事にも影響しますから・・ふふ」「ああ」

そつなくナジムはジェロールの為にカフェオレを入れて差し出す

甘いコーヒーとクロワッサン


「いつも有難うナジム メルシー」


旅先の二人が笑う


※バルカン半島は後に欧州の火薬庫と呼ばれ さらにサラエボ事件が起こる

サラエボ事件=オーストリア帝国の皇太子達暗殺事件




6.10


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