第58 ジェローム達 会話

温泉のその後で ジェローム達

気が付けば 男性陣は 高価な品物についての会話が続いていた


「伊万里の茶器がいいですね」「ええ そう思います」


「伊万里の皿は大昔からシルクロードや海路で運ばれていましたよ

王侯貴族がコレクションとして集める場合もあります 柿右衛門も人気商品です」


「聞いた話ですが 佐賀藩は 幕末の時代

鹿児島の薩摩藩 将軍の江戸からも大使が派遣され

パリの万博に出て 好評でした」ジェローム


「そうなのですか」「はい」


「幾度かパリ万博は開催され その時に鉄の塔エッフェル塔も出来ました」

「以前 エッフェル塔は写真で御見せたかと」


「ああ、思い出しました」「私もです」頷く京矢に子爵


「絹も日本の品物の品質がとてもいい」

手に取り その肌触りを確かめるように触れるジェローム

「ただ、四国、群馬などの一部の工場を除いて 女工の扱いが悪いのが気になりました」

「あれでは 奴隷だ」


「そうですか?」

「群馬の場合はあそこが発祥地だとか」「四国は人道的な社長」


「例えば、東インド会社は海路の開拓、中間点の補給基地

そう、海をつなぐマカオなどの補給基地の安定

 

お茶、絹、砂糖、香辛料輸入でも安定した活路を作り 

光り輝く活躍しましたが・・」


「しかしインドを支配 アヘンの輸入 奴隷などの三角貿易等など影もあります」


「奴隷のような扱いは 各国で見ます」

 

「私は東洋だけでなく北アフリカでも輸入業は手広くしていますが 

どうしても、そんな影の部分にも触れてしまう 哀しいものです」


「・・労働力としての奴隷に 女性など人身売買も ありますね どこの場所でも」



11.9

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