第51話 抱き留められて・・

「あ・・」「え・・」

有栖(ありす)と手毬(てまり) それぞれが二人の男性に抱き留められた。


有栖を抱き留めたのは京矢で、手毬(てまり)を抱き留めたのは

舞路寺子爵であった。

代わりに男性二人ともずぶ濡れである。


「ああ!申し訳ありません」

手毬が慌てて声を上げた 何せ相手は華族の子爵なのである。

当然ながら 叔母君は不機嫌そうな表情


「御免なさいね」すぐ近くにある京矢の顔、心配そうに見つめた彼の目に

頬を赤く染める有栖(ありす)

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