第46話 テニス

「素晴らしい フランスのパリの焼き栗を思い出します」

「それに・・ああ、いえ」



「うふふ 食べ終わったら テニスを致しましょう

いかがですか?」


「おお、いいですね 人数も丁度いい」「あの、私 テニスはした事が・・」

にこやかにジェロームは言う

「大丈夫 楽しめばいいのです」


「うふふ この別荘には 露天の温泉もありましてよ

残念ながら 2つに分かれて混浴ではありませんが・・」


「それは残念」「ジェローム様」 

「冷たい視線だな」「当然です 当たり前です」いつもの二人の掛け合い漫才であった



テニス用の服に着替えて


軽く 手毬は 有栖 達に

テニスの事をレクチャーされた後 試合開始である


必死でついて行く 手毬である

走る音に

テニスボールの音が勢い良く 響きわたり 互いに撃ち返す


「そっちよ手毬さん」「は、はい!」有栖に指示された通り 打ち込む


「いいわよ うまいわ」 「有難うございます」嬉しそうな 手毬


「レデイ達はうまいですね」「ああ!そうだね」ちょっと熱くなるジェローム


こちらもだんだんピッチが上り 打ち込む

初心者の手毬には ソフトに


手慣れた有栖には 強めに・・である


「ああ、有栖さん達は 楽しそうにテニスですね いいですね 叔母様」


訪問してきた子爵たちはテニスしている彼等を眺めていた

「・・・・・・・」憮然とした顔をして見つめていた

「そのようね」つまらなそうな表情


「ジェローム様 あの異国の方々もおられるのね」

まあ、あの方たちには 身分の違いはあまり気にしておられないでしょうね

此処はフランスではないですから



「楽しそうです事」気持ちが少し落ち着いたので 軽く笑みを作る

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