第30話 パーテイ当日 有栖(ありす)と異国の二人

パーテイ当日 とても華やかな集まりとなっていた

著名人たちが広間で 食事をしながら歓談している




「鹿鳴館ではお世話になりましたわ」「いえ、こちらこそ おほほ」


手毬は愛らしいメイド服で 慣れた仕草で仕事をこなしている


「おや、手毬ちゃんですね」「ああ、そうだ」ジェロームご一行


「あそこの席は 山之内伯爵とそのご令嬢」

「例の有栖(ありす」姫ですね」「ああ」


淡い黄緑色のドレスがとても似合う有栖

父親の山之内伯爵と仲良く 話しながら笑っていた


「ああ、綺麗で可愛い・・手毬ちゃんも可愛い」

「気が多いですね いつもの事ですが」やれやれという表情


「おや あれは?」


「和田京矢さんもいますね 有栖姫と仲いいですよ」「・・うむ」

面白く無さげにジェロームは口元が歪む


「・・綾小路子爵が手毬ちゃんに熱い視線ですよ」「ほう?」


「これはジェローム・ド・リアンドさん 

有栖 フランスの貴族で輸入業をしている方よ」


「まあ、初めまして有栖です」有栖は英語で話かける


「はじめまして マドモアゼル有栖(ありす)さん」

「こちらは私の秘書のナジムです」「よろしくお願いします」ナジム


驚きの表情の有栖


「驚きましたわ なんて、お上手な日本語なの 

はじめまして 宜しくお願いします」

「こちらこそ どうぞ宜しく有栖(ありす」姫さま」「よろしくお願いします」


柔らかで穏やかな日差し

暖かな日より 素敵な空 小鳥たちも鳴いている


「・・ナジムは ドレス姿も似合うのに 野暮った眼鏡で・・普通は男女ペアで

パーテイには出席するものなのに」


「ふ・・此処は日本です ジェローム様

それにコルセットは苦手です でもって 楽しいのはジェローム様だけでしょう?」


「あはははは」ナジムとジェロームのフランス語での会話中

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