第9話 ドレス

付き添いの者たちを先に屋敷へと送り 

有栖に京矢の二人は買い物と食事を楽しむ事となった


誰より 愛らしく 可愛い 大事な妹のような存在の有栖(ありす)

京矢は久しぶりにあえて嬉しくてたまらない



運転手付きの車で 横浜へと向かう


レンが作りの洋風の街並みの中


「まあ! 横浜の食事が出来るお店へ?」「そうだよ」

「欧州から来たコックが作るレストランさ」


「素敵だわ 有難う 京矢お兄さま」

頬を赤くする 有栖


「お祝いだから 遠慮しなくていいよ 君は美味しい物に目がないからね」


「その前に 服を見立ててあげよう 幾つか 仕立て屋がある」


「学校では ハイカラな着物も もっと必要だからね

それにドレスに帽子 靴もね」にこにこと笑いながら話す京矢


「まあ!そんな」「いいから 行くよ 有栖」

京矢は久しぶり会い 美しくなった妹のように大事なありさに夢中のよう



買い物に 昼の食事 楽しい時間を過ごす二人


お店では・・

「どうだい?この濃い赤色の袴(はかま)は?それに合わせで

淡い薄紅色の花模様の着物に・・そうそう


青の着物と・・赤い白地の花の模様の着物 

薄紫の着物もいいね ぜひ仕立ててもらおう!」


「ええ!そんなに沢山」

「ふふ まだ沢山必要だよ 有栖ちゃん」


「あちらの店にも行かなくちゃね あちらは 洋装の店だよ」

「ええ、そんな」



「ドレス?」


「そうそう! それに身体にあったコルセットも必要だ」

有栖の顔を見ながら 満面の笑みの京矢


「モスリンの刺繍の入った白のドレスに 靴と帽子  

ああ、バックも必要だね

パーテイ用には 淡い薄紅色のドレスか若草色のドレスもいいかな?」


「ドレスの色にあった 靴に小物・・そうそう絹の靴下も」

ふむふむと考えなら 言葉に出す

「はい、お客様」


「京矢お兄さま! そんなに散財させては 申し訳ないわ!」

有栖が慌てて言う


「大丈夫だよ 心配ないからね」楽しげに笑う京矢


「食事の店では なにがいいかな? 白いクリームのケーキは?」


「大好き!」「それはよかった」楽し気に笑い合う

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