第9話 ぶるぶる
今ちょうど、6時を回った。
その少し前から、私はYoutubeを見ていた。
Vtuberもそうだけど、Youtuber自体もあまり知らなかったから、少しでも勉強しようと、色々流していた。
イラストレーターの人は、最初の方は、絵を描く配信が多いみたい。
やっぱり、いきなりVtuberになってしまうと、イラストレーターかどうかわからない人もいるだろうし、私もそれから始めよう。
Vtuberは配信してる人が多くて、同じゲームをしていても、動画として投稿している人の数倍の時間をかけてやってるみたい。
コメントを読んだりする時間があるからかな。
動画だと、編集とかが必要だから、かかる時間はどっちが多いのかわからない。
けど、私は配信にしよう。
動画だと、みかんちゃんが見れる時間が減っちゃうし。
慣れてきたら切り抜き?っていうものあるみたいだし、そこで練習すればいいや。
あ、まずはVtuberやることの宣伝もしなくちゃ。
Twitterは今まで、仕事の話だけ呟いてたんだけど、いいかな?
あれ、でもみかんちゃんの初出し、Twitterでいいの?
黒塗りとかにしたほうがいい?
でも、かわいい子だから、見ようってなるかもしれないよね。
それなら、出しちゃった方がいいのかな。
でも、サプライズ感は……どっちでもあるかな。
んー。
いいや。
『Vtuberやります』と。
これでいいはず。
配信を始める時にURL張れば大丈夫なはず!
φφφ
「うるさい……」
「あっ、柚子、おはよう」
スリープモードが解除されたのか、柚子の姿が見える。
寝起きということもあってか、目があんまり開いてない。
「おはよう……スマホ、なに?」
「どうかしたの?」
「音は鳴ってないけど、机の上で振動しててうるさい」
「あー、ごめんごめん」
あんまり気にならなかった。
「なに? アラーム?」
「ううん、通知。Vtuberやるって、つぶやいたら反応してくれる人が多かったみたい」
ちょっとの間眺めてたけど、次々と反応してくれている人がいて、今は放置してしまってる。
今まで、返信もいいねもしてないので、見るだけ。
「あー、そっか。なら止めたりするとよくないよね」
「仕事の連絡かもしれないから……ごめんね」
「お姉ちゃんのだし、いいけど……」
φφφ
「……お姉ちゃん?」
「ん、なにー?」
桃鉄中(操作は柚子)、柚子がテレビから視線を外して、私の方を向いてくる。
「スマホ、ずっと震えてない?」
「さっきみたけど、全部Twitterだったから大丈夫! 緊急のは電話かメールで来るはずだし」
「お姉ちゃん、何したの?」
何をそんなに気にしてるんだろう?
私に興味を持ってくれてるのは嬉しいけど、いつもの柚子の様子とは違う気がする。
「……炎上とか、してない?」
「え、炎上!?」
その言葉を聞くだけでびくっとしてしまう。
現代人ならその感覚は共有できるはず。
「し、してない、と思う……」
さっき見た限りは応援というか、楽しみにしてます、って人が多かったけど……
Vtuberやります、で炎上……
Vtuberより絵を描けよ、的な?
ありえそう……
「ちょっと、確認するね?」
「うん」
そんなにいきなり炎上とかないと思うんだけど……
「……ほっ、大丈夫そう」
「ならいいけど……ずっと来てるってこと?」
「うん……あ、この人」
「どうかしたの?」
確認してみると、他のイラストレーターの人が拡散してくれていたみたい。
コラボも誘われてる!
「みて! すごくない!?」
「いや、すごいのかもわからないんだけど……」
柚子はイラストレーターっていう存在は知ってるけど、どんな人がいるかまでは知らない。
だから、名前を見てもよくわからないんだと思う。
「この
「その人がリツイートしてくれたの?」
「あと、
「……まあ、いろんな人が拡散したから収まんないってことね?」
「あとは、『
「うん、聞いてもわかんないから、もういいかな」
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