第2個 前半 交わる2人


 俺がいつも学校に行くのはギリギリだった。

 だが、今日は速くアイツに言いたいことがあってアイツより早く登校してやった。

 「げぇ、なんでお前がこんな早くいるんだよ」

 おっと、やっと来てくれたか。

 「話したいことがあってな」

 「どーせくだらない事だろ?」

 「昨日の話の続きだが」

 「俺、昨日知らない女子にチョコ貰った」

 「うん。知ってる。じゃ」

 「いやいや、待ってくれよ」

 いや、俺ら友達じゃん?

 少しくらい話聞いてくれても良くない?

 俺の事嫌いなん?

 「頼むから聞いてくれよ」

 「どーせ、その子の事が気になってるから探すの手伝ってくれだろ?」

 え、なんで知ってるの?エスパー?

 「どしてわかる?」

 「大体お前が言うことくらいわかる」

 「すごいな」

 「え、なに?惚れたの?ただ余ったチョコ貰っただけで?」

 そんな酷い言い方しなくても良くないですか?

 俺ら友達じゃん?

 「そういう訳じゃない。ほら?ホワイトデーあるだろ?ちゃんと返したいんだよ」

 「ふ〜ん。まぁ貰ったなら返すって言うのは正しいことだが流石に見ず知らずの人を探すって言うのはなぁ〜」

 「頼む!俺の一生のお願いだ!」

 「まぁ、いっか」

 お!マジで!

 「その代わり最近欲しいゲームあるんだよな〜」

 「もちろん買わしてもらいます!」

 「あ〜。まじ〜?助かるわ〜」

 ですよね。コイツが条件なしに交渉してくれるわけないよな。

 「はぁ〜めんどくせぇ。あ〜喉乾いた〜!」

 「へい!今すぐ買ってきます!」

 彼はいおりが立ち去った後すぐに携帯を取りある人に電話をかけた。

 「ちょっとすまない。聞きたいことあってな〜」

 

 〜数日後〜

 「どうですかね?見つかりました?」

 「そう簡単に見つかるわけないだろ」

 「ですよね〜」

 まぁ…。この日本に何億人という数の人がいるんだ。

 そう簡単に見つかるわけないよな。

 「あ、そだ。ちょっと行く場所あるから、またな」

 「お、おう。じゃあな」

 俺は高岸と離れてからまた彼女と会えるんじゃないかと思い。

 あの場所に来てしまっていた。

 いるわけないとは思ってる。

 けどさ?恋したらそんなの関係ないだろ。

 「恋は盲目とはこの事か」

 「恋をすると考え方が動物以下になるみたいですよ?」

 ん?誰だ?

 俺が振り向いた先にいたのはあの時の女の子だった。

 「え?なんで?」

 「えへへ、お礼をしたくてね」

 「いやいや、そういう事じゃなくてどうしてここが?」

 「あ〜…。うん。おけ。わかった。最初から説明するね」

 戻る事俺が高岸に相談していた時。

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