第3個 後半 交わる2人


 「ねぇ!聞いて!」

 ある女子高の話

 いつものように学校に来ていつものように友達と話そうとしていた。

 「んー?どーしたー?」

 私は美幸。

 高校2年生。

 ピチピチの若さを保つめちゃくそ可愛い女子高校生です。

 ですが、私には彼氏がいない。

 なぜ?私は可愛いはず。

 だよな?え?そうだよね?

 多分そこら辺の人よりは可愛いはず。

 胸もEだよ?

 ほら?男子の理想でしょ?

 モテたいが為に化粧をして

 モテたいがために努力して

 モテたいがためにダイエットして

 こんなに頑張ってる私に何もしてくれない神様は酷いと思いませんか?

 あ、そか。神などいないのか。

 なるほどなるほど。

 っと!話を戻さなきゃ。

 私が話しかけたこの子は美香。

 おっとりとしていて授業中いつも寝ている。

 だけどテストの点数が良くて先生はこの子のことを何も言えない。

 前に注意した人がいたけど寝ないと頭に入らないとか言い出して寝ることが了承されたって言うちょっと変な女の子。

 「昨日余ったチョコ食べすぎて太ったか〜?」

 「その事なんだけど私昨日男の子にチョコあげたの」

 「ん〜?どゆこと〜?」

 まぁこれだけだとわかりませんよね。

 さて、どう説明するか。

 私は昨日起こった事を細かく説明した。

 「な〜る〜。で、ホレた系?」

 「ち!違うから!いや、ほら、ね?お礼しないとさ?」

 「みゆりんは反応がわかりやすいからほんと好きなんだ〜」

 「からかわないで!」

 「ん〜で、何〜?その人探して欲しいの〜?」

 「いや、まぁ。うん。そうね。どうにかなる?」

 流石に彼女が天才だからって日本からある1人を探すのはさすがに無理があるかな?

 「あ、電話。ちょいお待ち〜」

 「あ、うん」

 みかりんが電話なんて珍しい。

 「うん。お〜。うんうん。めんど〜。え〜。も〜しょうがないなぁ〜。ん。わかったよ」

 話してるのは男子だな?

 みかりんはまず女子の友達は私以外いない。

 これは確定事項。

 前家に行った時にお母さんが

 初めての友達が出来て嬉しいわ。

 と言っていた。

 つまり、私が1人目。

 そして、この電話の感じ親しい関係だな。

 まさか…彼氏!?

 嘘嘘嘘嘘。

 私を越して先にみかりんが!?

 こんな頑張ってる私より!?

 え、世界は努力する人を見捨てるのですか!

 おい!今すぐ天界で会議開け!

 殺し合いでもラグナロクでもして神を変えろ。

 「ん〜?みゆりん何もがいてるの〜?」

 「ん?あ、気にしないで」

 我ながら何もしてたんだよ。

 「あ、で、誰から電話?」

 「ん〜?内緒〜」

 はい。黒。

 ぜっっっったい彼氏です。

 どうして?

 どーーーして?

 昨日ナンパされた私が彼氏出来ないで化粧も何もしてないみかりんがー?

 いや、ナンパされてるから私の可愛さは証明された。

 けど昨日のアイツはないわ。

 私の可愛さと合って無さすぎ。

 それと違ってあの人はがっつきもせず

 無理なのに私を守ってくれた。

 これで恋に落ちるなとか無理ゲーだよね?わかってくれる?

 「わかるぞ〜?」

 「だよね〜」

 ん?

 んんん!?

 「え!ちょ?ん?」

 「どした〜?」

 「え?私全部口に出してた?」

 「出てたぞ〜?絶対黒から口に出てたぞ〜」

 えーーーー!

 え、穴があったら入りたいんだけど!?

 クソ恥ずかしいんだけど!?

 ま、まぁあ?みかりんだけが聞いてたのが不幸中の幸いだと思うか。

 「で〜。そのみっともないダサ人間を探せばいいのね〜?」

 「ん〜?ツッコミ所はあるけどまぁいいよ。お願い出来る?」

 「任せとけ〜」

 「さっすが天才!」

 「褒めてもなんもでないよ〜」

 うん!これで何とかなってくれると嬉しいな。

 はは、少しだけ楽しみ。

 

 〜そして1週間が過ぎ〜

 「ねぇ〜?無理そ〜?」

 あれから1週間経ってもなにも返答なし。

 ホウレンソウが何も無いのよ。

 まぁ、みかりんが悩み事してる時に話しかけるとスイーツ買わないと機嫌治してくれないから何も言わないけどさぁ?

 さすがに長すぎない?

 「ん〜?わかんないんだよね〜。あ、ごめん〜。私今から用事〜」

 「あ、うん。わかった。じゃあね?」

 「じゃあの〜」

 あれは、彼氏の場所だな。

 リア充滅ぶべし。

 っとあれ、またこの道に来てしまったか。

 たまに来ちゃうんだ。

 またあの人がいないかって。

 まぁ、いるわけ…。

 いるわけ?

 少し遠くの方に前に見た人が立っていた。

 いたよ!

 

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