No.19『都市支援精霊機・自害』

「あの、それをやれと言われても出来ないんですが」

「なぜ?」

「いや何故ってこっちはワールドオーダーでもなければ街の精霊でもないんで」

「けいやくした。ならのうりょくもつながってる。なぜ?」

 何もない荒野に一軒家を無から出せと言われましても。

「むからだしてない」

「繋がってるからって心読まないでください」

「そざいはつかえばいい。とりだしかたがわからない?ちがう。ならたてかた。そう。つながってる。つながってるのに、なぜ?」

「私からは、そちらの思考だなんだを読み取れないからですが」

 いや首傾げられても。骨だからって120度は疑問感じた時とは違うと思うんですが。

「そう。まげるのたらなかった」

「曲げすぎなんで首戻してください」

「へんとうがいつもないのは、じゅしん、できてなかったから?」

「なんか念話でも使ってたんですか」

 聞こえないけど。

「きこえないことばで、ずっと、いっつも、こちらにいるときははなしかけてた」

「なるほど」

「さびしかったけど、りゆうがあるならばいい」

 頭撫でときますか。

「それにしても、街から離れても使えるんですね、そういう能力」

「わたしがいきて……、うん、言語は問題ないなら言語レベルを上げるね」

「……赤ん坊か何かと思われてたんですかね、わたし」

「正直なところ、反応を返すだけの現象と思ってた。街の人には通じるし」

 よりいっそう悪い様な。

「今度からは口で話して、使い方はマニュアルを用意するからね。で、街から離れてもね」

「今はリッチタイプの人形の中でも、本来街憑きじゃないですか」

「逆で、街が私たちに憑いてるんだよ。私たちが立った場所が街になるように作られたのを、悪用しただけだから」



ななざい-とし【七罪都市】底面世界第三層の一割を占める都市国家群。七つの都市があり、それぞれに管理を行う都市精霊を据えている。人口等、公称された情報はな

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