　神の瞳は、二つの能力を有している。

　一つは、魂に刻まれた情報を視て、罪を裁くための”魂の解析”

　もう一つは下界からやってくる魂を選別するため、下界（地上）を視るための”全里眼（全てを視る）”。

「”同化”」

　彼は天界から転送されてきた神の瞳を自身の目に魔術で同化させた。

　これで彼が望めば地上のありとあらゆるものを知ることができる。

　すなわち、彼の計画が目前に迫った。

　彼の計画とは、単純に言うと「人々を強くする」ということだ。

　もちろん善意でするわけではない。

　彼の目的は最強であるため、強者と死闘を繰り返し、勝ち続けていくこと。

　もう今の世では彼と死闘ができるものなどいない。

　だから彼に見合う強者を生み出すのだ。

　彼にはそれを成す力（魔術）がある。

　そうして力を与え続ければ、いつか・・・。

「さて、力の享受者の選定を始めよう。」

　彼の頭の中にあるのは昔味わった死闘の数々。

　それを味わせてくれるものを求め、彼は世界に接続する。

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