第44話 ガーガーがマイハートにジャストミートなワケ
今回は、私の大好きな大好きなガーガーについてお話してみたいと思います!
ガーガーとは、ドナルドダックのことです。そう、ディズニーのアヒルのキャラクター。
本当に小さすぎて物心も何もなかった時にディズニーランドに行ったことがあるのですが、その時に私が一目惚れしたというか、ほぼ唯一写真撮影で泣かなかったのが、このガーガーであると言い伝えられています。一方、フック船長とミッキーでギャン泣きしたとかしてないとか。フック船長はまぁ分かる。夢の国の主人公でギャン泣きしたのは意味が分からない。笑 めっちゃ失礼なゲストだったようです、私。
なぜガーガーは大丈夫だったのかというと、ガーガーのフワッフワのお尻がジャストミートだったから、であったようです。全体的にモコモコしてて、肌触りが良かった可能性も考えられます。この時、親は「やぎちゃん、ドナルドダックだよ〜」と説明したようなのですが、まだ言葉をうまく話せる年齢になかったため、当時の水無月の脳内では「ガーガー」と音韻処理されたようです。そのため、我が家ではドナルドのことを一時期ガーガーと呼ぶようになりました。
流石にガーガー本体を持ち帰ることはできないので笑、ぬいぐるみをボンボヤージュかイクスピアリで買って帰りました。当時の私のベッドサイドには、新生児の時から愛用していたうさちゃんやスヌーピー、ミッフィーなどいたようなのですが、そこにガーガーが仲間入り。その後、私とガーガーはおままごとなどの遊び友達になったわけです。
ここまでただただ微笑ましいエピソードを話してきたわけなのですが、ここからが本題です。
なぜ、ガーガーは私の心にジャストミートしたのでしょう。
なぜ、私のベッドサイドには動物のぬいぐるみばかりがあったのでしょう。
なぜ、夢の国のメインキャストは、ネズミとアヒルと犬なのでしょう。
これらの問題に答えるには、とある発達心理学者の理論を引用する必要がありそうです。
◇
ピアジェという、有名な発達心理学者がいます。心理学を学ぶ人間が彼の名前を知らないと、平手で張り倒されるレベルの巨匠です。
彼は乳児から幼児、子どもの発達に関して、実に様々な理論を提唱してきました。その理論の中に、「アニミズム」というものがあります。
アニミズムとは、ラテン語のアニマから派生した言葉です。アニマとは、霊魂や生命を表します。
つまりアニミズムとは、生物や無機物を問わず、どんなものにも霊魂や生命が宿っていると考える幼児心性のことなのです。アニメやアニマル、アニメーションもこのアニミズム、ひいてはアニマを語源としています。
どんなものにも霊魂や生命が宿っていると考える、ということは、どんなものでも慈しむ、ということにも繋がります。大多数の心理特性を持った者ならば、無機物に対してはゴミと判断すれば躊躇なくゴミ箱に放り込みますし、一方で命あるものと判断すれば、その命を守ろうとします。積極的に守ろうとはしなくても、せめて失わないようには気を付けるはずです。
そういう対象が、幼児では万物となっている、ということ。
動物だろうがぬいぐるみだろうが着ぐるみだろうが、どんなものにも好奇心と愛着、そして慈愛の心を抱くのです。
だから、夢の国で出会った、肌触りが良かったガーガーの着ぐるみが私のハートにジャストミートしたわけです。また、ベッドサイドに集まったぬいぐるみを「(本当の)お友達」として受け入れていたわけです。
テーマパークが想定している客層も、メインは子ども連れだと考えられます。子どもが(この着ぐるみの中はどうせ人間なんだろ)という邪推を働かせる前に、純粋な心で慈愛を持って触れ合うことができるのが、ネズミやアヒルなどの動物の形をした着ぐるみなんだと思うのです。
逆に人間がテーマパークのメインキャラクターだった場合、幼児はちゃんと「人間」と判断して、人見知りセンサーを発動させる可能性があります。また人間の
だから、幼児があくまで「お友達」と思えるアニマル、つまり動物の
テーマパークが子どもだけでなく、大人さえも引きつける理由だって、こんな所にあると思います。
パークに足を踏み入れた途端、アニミズムの影響を強く受けていた幼少期を無意識に思い出したり、着ぐるみやぬいぐるみと一緒にはしゃぐ子どもを見て(可愛いなぁ)と癒されたりする機能があるんじゃないかと思います。
◇
今でこそ、ドナルドダックのことをガーガーとは呼ばなくなった私ですが、今でもドナルドのことは大好きです。一時期スマホの待ち受けにしてたくらいには。今もスマホの写真フォルダーに彼のお尻があります。笑
どんなにムカついても、悲しくても、悔しくても、どんな日でも、あのフワッフワで真っ白なお尻を見ると、癒されちゃうんですよね。ふっと笑ってしまうというか。実在しないと分かっていても、何喋ってるのか全然分からない、言葉の通じない相手でも、そこに確かに
デイジーダックには申し訳ないと思いながらも、改めてガーガーにキュンとしたのでした。
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