第25話 ドルヲタが求めているもの(その1)
今まで数回にわたって、アイドルそのものについて考察を行ってきました。なので今回は、彼らを応援するヲタクの立場からお話をしてみたいと思います!
端的に言いますと、アイドルの性質や出身によって、ヲタクが求めているものはかなり異なるってことを伝えたいのです。
日本ではジャニーズと48グループに偏りますが、その中で様々なグループを見てきたし、最近は日韓の比較も個人的にしています。考察を進める中で私が「おぉぉ……!」と思ったことを、ぜひ共有したいのです。笑
長くなりそうな気がしているので、これもシリーズにしてお伝えしようと思います。あ、このシリーズは男性アイドルだけに言及する予定です!
そうだな、1回目は何について話そう……。
まずは日本国内から見ていきましょう。ジャニーズ内の比較からして行こうかな。
ジャニーズには、東京管轄と大阪管轄があります。大阪管轄に入ると“関西ジャニーズ”となり、デビュー前だと関西ジャニーズJr.、通称・関ジュとなります。この管轄というのは、オーディションに合格した子ども達の出身地によって決定されます。例外として、愛知県出身だと、どちらに所属するか自分で決められるようです。
私の大好きなKis-My-Ft2の千賀健永さんは愛知県出身ですが、彼はジャニーさんに「YOU東京来たらデビューさせてあげる」と言われて東京で活動しました。結局、デビューは上京から8年後でしたが……。笑
一方、同じく愛知県出身のKing & Princeの平野紫耀さんは大阪管轄を希望し、Jr.時代は関ジュとして活動していました。
で、これで関東と関西で違うのよーってことは分かっていただけたと思うのですが、結局何が言いたいかと申しますと。
東京のJr.と関ジュで求められていることって違う気がする!
って話です。
もっと端的に言うと(ここからは完全に私見です)、
東京のJr.
→歌とダンスがとにかく求められる。トークは場が読めれば良いかな
関ジュ
→まずはおもろいこと言おう。それから、歌とダンスな
……って感じがするんですよ。
やっぱり「関西と言えばお笑いだよね!」的なイメージがすごくて。
それは関ジュに与えられたトークコーナーにも言えますし、彼らに与えられた曲にも言えることです。
ジャニーズJr.が定期的に出演できるテレビ番組として、NHKのBSにて放送されている『ザ少年倶楽部』というものがあります(通称・少クラ)。
1時間枠の番組なのですが、時間の半分は渋谷のNHKホール等で歌を披露し、もう半分はいくつかのミニコーナーで構成されています。このミニコーナーはMCをデビュー組あるいはデビューを間近に控えている(であろう)Jr.が担当するのですが、内容はご覧の通り。
・ 毎回のテーマに合った、1分くらいのトークを色んなJr.に振る
・ デビュー組によるお便り紹介
・ 先輩のモノマネ王選手権
・ 各種ミニゲーム(胸キュンフレーズや妄想シチュエーションの発表等)
この4つに大別されます。これらは全部東京のJr.及び東京のデビュー組だけでやっていて、1人1人の尺も短いので、Jr.の子達は「とりあえず場の雰囲気に合わせてできればOK」なんですよね。やらかしたら先輩がフォローしてくれる安心感もあります。と言うか、大喜利的なの全くないし、「貪欲に笑いを取りに行く」よりは「とにかくファンをキュンキュンさせる」方に重点を置いている感じがします。
一方、関ジュはそもそも少クラにあまり出られない。『ザ少年倶楽部 in 大阪』はあるのですが、年1だし……。笑
出たとしても1つのトークコーナーと歌があるだけなんですが、トークコーナーでは大喜利的なものがあったりします。大喜利でなくても、「俺が笑い取ったる」みたいな意気込みが強い感覚です。歌に行く前も関ジュの場合はクールなキメ顔はあまりせず、「見てね〜!!」とカメラにたくさんアピールしがち。
曲に関しても、東京と関西で結構異なります。
例えば関ジャニ∞とジャニーズWESTは関ジュ出身のデビュー組として有名なのですが、この2組のデビューシングルはそれぞれ『浪花いろは節』、『ええじゃないか』と、関西色丸出しになっています。東京組のデビューシングルにあるような、イケイケ感とか王子様感とか、そういう王道路線ではないんですよね。
東京組を見てみましょう。
昨年デビューしたSnowManのデビューシングルは躍動感溢れるダンスが目玉の『D.D.』、同じく昨年デビューのSixTONESはX JAPANのYOSHIKIさんがプロデュースした『Imitation Rain』ですからね。関西とは曲の系統が違いすぎる!!! 同じジャニーズなのか?!笑
少クラの話に一瞬戻りましょう。
Jr.達が披露する歌はデビューした先輩のカバーが多いのですが(彼らはデビュー前なので当然、オリジナル曲があまりないんです)、東京組は嵐・NEWS・KAT-TUN・Hey! Say! JUMP等、圧倒的にキラキラ(あるいはオラオラ)してるグループのを歌わせてもらえます。一方、関ジュはやはり関ジャニ∞とジャニーズWESTの歌が多め。もちろん王道のカッコいいのもあるのですが、歌詞に関西弁があったり、完全にネタじゃなかろうか(失礼)と思ったりする曲をお下がりでカバーすることになります。
このように、東京のJr.と関ジュって求められることが全然違うんですね。同じ事務所なのに、地域色がすごい出るんです。
SNSやブログを見た所、東京のJr.のファンは「可愛さ」「カッコよさ」「ダンスのうまさ」「演技力の高さ」を評価する傾向が強めです。
一方、関ジュのファンは「面白い」「(トーク時、良い意味で)やらかしまくってる」「(良い意味で)貪欲」「仲が良い」ってことをよく評価します。
もうちょい本格的に分析したら興味深い結果が出そうですが、今の私には時間がないのでやめておきます。笑
もしジャニーズの沼に入る場合、
王道のアイドルを見たいのなら東京
雑草魂や面白さを見たいのなら関西
に的を絞ってみると良さそうです。
もちろん、東京でも面白いジャニーズはいますし(キスマイとかキスマイとかあとキスマイとか)、関西でもビジュアル大優勝で、もう立ってるだけで尊いよ! みたいなジャニーズはいます。
でも一括りにしてみればやはり、上記のようなニーズの違いがあるように感じられるのです。
今回は、ドルヲタが求めるものの違いをジャニーズの観点からお話してきました。同じ事務所でもこれだけ違って、時には東京のJr.ファンと関ジュファンで対立が起こることもあります……。
最近はデビューをめぐって、東京のTravis Japanのファンと関ジュのなにわ男子のファンが何やら揉めていましたね……。昨年デビューしたSnowManとSixTONESは両方東京組でしたからね。関ジュファンとしては、「そろそろ関ジュの出番でしょ」と思っていたのでしょう。だけどTravis Japanだって、Jr.の中ではベテラン組。双方のファンが、あらゆるジャニーズ雑誌企画で「次に来るJr.ランキング」の上位に押し上げようと、それはそれはもう、壮絶としか言いようのない争いを繰り広げていたのであります。
大変そうなので、私はJr.の内部事情には首を突っ込みすぎないようにしています。笑
うまくまとまったか分からないのですが笑、こんな感じで、次回も観点を変えてお話したいと思います〜!
【追記】
Travis Japanのデビューも待ち遠しいですなぁ。
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