第25話 ステータス



『分かりやすく数値化しますか? 数値で確認すれば、理解しやすいでしょう?』


(できるの? お願いします!)


『了解しました。

相葉ナギのステータスを数値化で表示。


相葉ナギ


種族:神族


年齢:17歳。


性別:男性


レベル:5


物理攻撃力 :570


物理防御力:340


速度:380


魔法攻撃力 :130


魔法防御力:150


魔力容量:無限に均しいため、計測不可能。


守護神:女神ケレス、


守護精霊:大精霊レイヴィア、


恩寵スキル:


《食神(ケレスニアン)の御子》:レベル『SSSクラス』


《冥王(ケレスニアン)の使者(マギス)》:レベル『SSSクラス』


《眷臣(けんしん)の盟約(めいやく)》:レベル『S』クラス  


なお、戦闘時に、

《冥王(ケレスニアン)の使者(マギス)》を使用した場合、数値が以下のように向上します。


物理攻撃力 :6680


物理防御力:4590    


速度:12880


魔法攻撃力 :3350


魔法防御力:2350 』


(凄い……)


俺は呻くように思った。


『ちなみにジャック・オー・ランタンとの戦闘前はレベル3でした。ジャック・オー・ランタンを討伐して、レベル5になりました』


(おお、凄い。これならよく分かる。メニュー画面さん凄い!)


『それと、称号があります』


(称号? おお、カッコイイ見せて!)


『相葉ナギの称号:セドナのヒモ』


(喧嘩売っとんのか! 誰がヒモじゃい!)


『失礼間違えました。ごめんなさい』


(うん。謝るなら許します)


『相葉ナギの称号:ロリコン』


(よし、決闘だ。かかってこいメニュー画面!)


『失礼、わざと間違えました』


(わざとなんだな! わざとだと認めたな?)


『相葉ナギの称号:


《食神の御子》


《冥王の使者》

         

《女神の使徒》

         

《愛し子セドナの揺り籠》


《星の守護者》


《精霊の担い手》 


《豊穣の料理人》 』



(……うん、カッコイイ。嬉しいな)

 

 俺は照れたてが、数瞬後、あれ? と俺は思った。


(種族が、神族となっている。俺は人間だぞ?)


『貴方の肉体、精神、魂には霊子レベルで女神ケレス様の「神力」が融合しています。すでに貴方は神と同レベルの存在となっているのです。より正確には半神半人と言った所でしょうね』


俺の問いにメニュー画面が美しい女性の声で答える。


(神様……か……)


俺はしばし呆然とした。スケールが大きすぎてどう反応すればいいのか分からない。


俺の胸中に形容しがたい感情が流れた。数瞬後、ナギは心身を整えると質問した。


(あのさ。『魔力容量:無限に均しいため、計測不可能』。というのは、もしかしてそのせい?)


『その通りです。神の力はほぼ無限に均しいため、計測することすら不可能です。余談ですが「神力」と「魔力」は、ほぼ同義です。「神々が使う「魔力」が、「神力」と定義されています』


とメニュー画面が答えた。


(「神々が使う「魔力」が、「神力」……か……)


ナギが感心して思う。


『はい。より精密に説明しますと「魔力」の上位版が「神力」です。

「魔力」を使える人間、亜人、モンスターは、数多おりますが、「神力」を活用できるのは、神、もしくは貴方のように神の器をもつ選ばれし者だけです。貴方は神力と魔力を混交して使用できる希有な存在です。

 なお、「神力」とは魔法を操ると同時に、宇宙の因果律に干渉しうる力。星々と宇宙の創成も、「神力」によって為されたものです』


「……少し、いや、かなり怖い……」


『そのくらいに思った方がよろしいかと、軽々に使わぬようにお願いします。あと悪事に使わないで下さいね』


(うん。それは気をつける。増長したくないし、傲慢にもなりたくない)


『良い心がけです。尊敬しますよナギ様』


メニュー画面が微笑んだような気がした。


「了解です。ああ、もう一つ質問していいかな?」


『え~、まだあるんですか~?』


(すんません……。 ……あのさ、女神ケレス様って冥界の神だと聞いたけど……。あれはどういうこと? 女神ケレス様は食事や豊穣の女神ではないの?)


『女神ケレス様は、生命と大地を司り、人々に豊穣を与える慈悲深き女神であらせられます。ですが、同時に死を司る冥府の神。冥王でもあられるのです』


(生命、豊穣。そして、死を司る。……二つの顔をおもちということ?)


『そうです。頭が良いではないですか』


(お前に言われると馬鹿にされてる感じがする)


『それに気付くとは偉い偉い』


(やっぱ、馬鹿にしてたな! ……まあ、いいやどうして二面性……2つの顔をもっておられるんだ?)


『大地は、生命を育む土台です。人が生きるために最も必要な食物を育ててくれます。また人も大地に依ることでのみ生きられる。

 生と死は表裏一体で矛盾するものではないのです。大地に生かされ、大地とともに死ぬ。永劫に変わらぬ人の本質を表しているともいえましょう。生命は遍く土に帰る。すなわち死して大地という冥府に赴き、また新たな生命が、大地から芽生えていくのです』


(うん。よく理解できた。生ある者はいつかは死ななくてはいけないってのは道理だ。……しかし、女神ケレス様が、冥王だと分かって、少し怖くなってきた……)


『怒らせない方がよろしいかと愚考します』


(それには全面的に賛成です)


ナギは心中で頷いた。


豊穣の女神であると同時に冥府の支配者たる冥王。生と死を司る神。


すっごい偉い神様だったんだな……。


天然系の少しお馬鹿な御方だと思ってました。






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る