第4話 豆狸、鼻白を化かす
豆狸は小さな山にある餌場に、
『美味しい~。』
『こんなにたくさん食べられるのは、久しぶりです。』
『ありがとうございます。
おかげさまで冬を越せそうです。』
『良かったのう。』
痩せ狸達は餌をたらふく食べれて、とても嬉しそうです。
餌場に近づけない
5日ほど過ぎたある日の事……
お腹を空かした
どうやら巣穴にエサを持って帰る途中のようです。
[しめしめ、アイツから柿の実を取り上げて食べてしまえ!]
と思い、狸の後を追いかけました。
狸はどんどん歩いて行きます。
ようやく狸に追いついた頃には、もうフラフラになっていました。
そんな
[!?]
そう…狸はわざとお腹を空かした
怒った
すると狸はサッと、巣穴に逃げ込んだのです。
[バカな狸め!巣穴に逃げ込んでも無駄だ!
俺は、お前達の巣穴に入れるんだからな!!]
そう思って、
ガチャン!!
後ろで何かが閉まる音がして、気がつくと
何と狸の巣穴だと思っていたのは、
『上手くいったのう。これでこの辺りも住みやすくなるだろうて…… 』
そう
[チクショウ!どうなっているんだ!?
ここから出せ!!]
いくら叫んでも、
しかし言いたい事は、だいたいわかります。
『そこから出したら、皆に迷惑じゃから大人しくしておるがよい。』
その様子を隠れて見ていた狸達は、大喜びで駆け出して来ました。
『『『やったー!
翌日…
『ありがとうございます
私達、もう大丈夫です!!』
『お世話になりました。』
『この御恩は一生忘れません!この里の皆んなに語り継いでいきます。』
『
『う…うむ…良かったのう。』
狸達は喜び、
その雰囲気に、とても『自分もここに住みたい。』とは言いづらい
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