第10話 そして店を出る

 ゾンビの被り物を被ったりして一通り堪能した後、丁寧に袋に入れて、ニコニコな菫ちゃん。

 あの店に用があったのは菫ちゃんで、杏は付き添いだったって落ちに、俺は自分の判断を後悔した。

 そりゃね? ゾンビ好きな双子の妹なのだから、ノーマルな姉も少なからず興味あると普通は思うじゃん?

「どうしたの花君?何か挙動不審だよ?」

「そうだね。今、反省していた」

 菫ちゃんは気が付かない様子で頭を傾げていた。

 杏は俺の近くに居るのが気恥しいのか菫ちゃんの隣に居る。

「ふーん? お姉ちゃんも何かモジモジしてるし?」

「も、モジモジしてないわよ!?」

 そんなこんなでフードコートから俺達はそのままショッピングモールから出た。

 モヤモヤしたまま。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る