第4話 俺の描いた物語 1

 俺ミレイこと嘉納玲が描いたライトノベル


 その物語の主人公ミレイは神も世界もその全てを滅ぼして無に返そうと幾度も襲いかかる災禍の魔女エリスによって危機に瀕した異世界グランバシアにて神により創られし者となり世界を救うために生まれた


 神讃式典にて英雄の加護を受け、エリスによってもたらされる各地の危機を救うために世界を巡り仲間との出会いや別れなど紆余曲折を経て成長しやがては人の身のまま絶大な力を持ったエリスに最終決戦を挑む——


 とまぁざっくり説明すると俺の描いた物語はこんな感じである


 この異世界グランバシアに落とされた俺はミレイとなって現在ヴァイス王国内にある大森林ウルで生活している


 突然今までの生活とはかけ離れた生き方を強いられ一緒に巻き込まれた朱鳥の行方も依然分からずだが、今までのように塞ぎ込んだり落ち込んでも何も始まらないので余計なことを考えず、当面は物語通りに流れ通りに身を任せるつもりではあるが生い先がどう転ぶのか正直全くの未知数ではある


 まず部分的にではあるが今後に備え俺の描いた物語を地域ごとに部分的に記していきたいと思う


 ここウルの森は異世界グランバシア大陸の中央に位置するヴァイス王国内の西側に位置する大森林であり神聖な場所でもある


 ウルの民とはその森に住まうエルフのことを指し一定数現れ森と王国に害をなす魔獣の駆除や森に沿った生活を行う者たちのことを指す、そしてこの物語の始まりの場所である


 災禍の魔女エリスに抗うべく神々が希望を託した英雄の魂の集合体はある夜村長であるミルダンの妻ファナの元に神の啓示とともに宿った


 彼はミレイと名付けられ生まれ出でてからここで旅立つ15歳のその時まで村人や両親より愛されて育ち来る日の王国で行われる神讃式典にて英雄に選ばれるべく旅立つ——


 ヴァイス王国に旅立つまでには特別なイベントなどは起こさずウルの民としての平和な日常や暮らし、ミレイが成長する過程を描いた、このまま何も起こらずに物語通りに旅立つことが当面の目標ではあるが俺がこの世界に落とされた影響がどう出るのかは今はまだ何も分からないままである



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