第3話 五匹の竜とムノウ


この 《ムノウ》の力が判明した時、地震

が起きた。警報がなりニュースはある事です

べてのチャンネルが同じものになった。

「今!卵が割れようとしています!」

慌てた様子でカメラを向ける撮影者とニュ

ースキャスター。俺もワクワクしながらテレ

ビに釘付けとなった。すると

「バキッ」すべての卵が同時にわれた。

中からは如何にも竜という感じのする大き

な竜が現れた。それはまるでこの世の頂点を

表すような大きさと姿だった。

ドリスが人混みの中から息を切らしながら

竜の前に立った。

「私はドリス。お前たち竜の父だ!」

ドリスはそう言った。だが次の瞬間、誰も

が予想しなかった結果になる。竜の尻尾がピ

クリと動いた。

―「ヒュッ」

ドリスの首が無くなった。それも、まるで

何も起きていなかった。もともと首は無かっ

たかのように。

すると黒い竜が前に出てきた。野次馬達は

怯えそして声を上げて逃げる者や声すら出

ずにその場で立ち尽くすものもいた。このテ

レビを見ていた全ての人間はきっとこうお

もっただろう。「終わり」だと。そう思った

時、黒の竜が口を開いた。

「我は黒竜。このセカイの頂点にして最強の

存在そしてNo.0だ」

俺はテレビ越しになにか運命の様なものを

感じてしまった。黒竜が、そう口にしてすぐ

に全ての竜は小さくなりそしてそれぞれの 一

色と同じ髪色の人間になった。そして、消え

た。

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