俺とお前

俺とお前しか知らないこと。


二人になるとたまに思い出しては、

あの時の驚きを何度となく話した。


俺とお前、二人しか知らないあの人のこと。


あの頃住んでいた家の近くの景色。


ベランダから二人で叫んだ好きな子の名前。


自転車に二人乗りして走った団地の横の道。


単線の線路の土手に作った俺とお前の秘密基地。


あの時、俺とお前の二人で待っていた何かは、なんだったんだろうな。

ただ期待に満ちた顔のお前だけを覚えているよ。

多分、俺も同じ顔をしてた。


俺とお前だけの遠い日の思い出。


もう二度と話すことはないなら

もう思い出さないよ


今はただ

さようなら

その言葉だけを心に詰めて


ここから立ち上がる。

今から始まる「お前がいない世界」を歩くために。


Good-bye My・・・・

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