12
2セット目。
もっかい一円ずつ張ったる。
けど、今回は『グー』『チョキ』『パー』や。
どれか一枚でも落札したら、勝負を仕掛けられる。
配られたカードは、『手無し』が二枚と『チョキ』やった。
——って事は、鬼瓦は『グー』と『パー』か。どっちが二枚かは知らんけど、此方の攻撃の目が出て来たな。
一戦目は取り敢えず『手無し』や。仕掛けるのは、二戦目か三戦目のどっちかや。理想は三戦目の2分の1に追い込んでからやな。
「兄ちゃん、今回はチョキでも持ってるんとちゃうか?」
「さぁ、どうやろなぁ」
疑ってるな。
教祖様と先生、顔に出してないやろな。
二人共、キョトンとしとる。あんまりゲームを理解、出来てないんとちゃうやろか。
まぁ、お陰で鬼瓦の疑惑が薄まるかもしらん。
「まぁ、良いわ。俺は『グー』や」
良し良し。
予定通りや。
「何や。又、手無しかいな」
警戒の色が薄くなってる。油断してるんやろか。
——否。嘗めてるんや。
『→』を置きながら、鬼瓦を睨み付ける。
「早よしてくれる?」
「まぁ、そう焦るなよ」
鬼瓦はカードをオープンしたまま置いた。
『↓』やった。
「此処で負けたら、笑(わろ)たるわ」
「そら、残念やったな」
俺もカードを開示する。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます