山の幸

 山のプロから山菜を頂きました。

 タラの芽、コシアブラ、山ウド。

 熊にしか出会わない位の深山まで行って採るらしく、とても立派です。



 子供の頃は、山菜採りにちょくちょく連れていってもらいました。

 よく行ったのは、蕨、タラの芽、磐梯姫筍(細竹)採り。

 早起きして、春の山でお宝を探すのはなんとも言えない楽しみでした。


 あ、あそこにある!

 こっちにもある!

 やった、大きいのとれたぁ!


 なんて夢中になって採っていると、一緒に来た家族の姿が見えない、なんてことがたまに……。

 そんな時は一気に焦ります。

 冷や汗ダラダラです。

「おおーい!おおーい!」

 と叫びます。

 …………

 返事がないともう涙目。


 やばい、遭難した。

 生きてまちに帰れるか。

 山でどれだけ生きていけるか。

 子供なので、一瞬で色々考えました(笑)


 体感的には長いのですが、ほんの僅かな間なのでしょう。

 程なく、木の影から家族が現れると、心の底からホッとしたものです。

 懐かしい思い出ですね。


 

 さて、今夜のメニューは何にしましょうか。

 取り敢えずは、天ぷらかな。

 衣はごく軽く。タラの芽やウドはモチモチ、コシアブラはさっくさくで美味です。

 ウドはお吸い物もいいな。

 コシアブラを軽く茹でて、塩、白胡麻と和え、ご飯に混ぜる、シンプルなコシアブラご飯も良い香りで美味しいし……。


 うん、この量だと全部いけそうです。

 田舎ならではの贅沢、山の幸をいただきます。










  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る