第3話

先生は男女問わず生徒から人気だった。

そして噂によると、色んな女の人をとっかえひっかえしているらしい。

街で先生を見た人はいつも違う女の人と歩いていると言っていた。


先生らしいや、そう思った。


私はというと、中2になり初めて彼氏が出来た。

が、すぐに別れてしまった。

相手から告白しておいて、「なんか違った」って失礼な話し。


先生には

「彼氏いないのかー、やっぱりな」

揶揄からかわれる。

「一途なんです〜、誰かさんとは違って」

そんなふざけ合いが心地よかった。




気付いたら先生の事が好きだった。

素直に好意なんて表せられなかった。


"ちょっと手のかかる生徒"


で居たかった。


相手にされないのは分かっていた。


それでも、高校生になれば少しは大人に近づく気がして、はやく中学校を卒業したかった。


ダメもとでも、志望校に合格したら気持ちを伝えよう、そう思っていた。

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