第2話
それから週に1回、教室に通う日々が続いた。
最初はなかなか上手く話せずにいたが、
「shiori, I'll say it again」
と言って先生は何度も繰り返し教えてくれた。
英会話に通っているからと言って、中学の英語の勉強がよく出来たわけではない。
ただ、先生が楽しそうに話す英語を見ているうちに自分から英語の勉強をするようになった。
ある日、スクール前の空き時間を使って学校の定期試験の勉強をしていると先生がやってきた。
「もうそろそろ学校のテスト?」
「そうなんだよ〜、覚える事たくさんでしんどい」
「中学生は大変だよなぁ。まぁ、頑張れ」
「人ごとだと思って」
「英語はいい点取れよ」
「はいはい、頑張りまーす」
試験の後、スクールに顔を出した。
「先生見て!英語の点数!」
英語を頑張っている姿を見て欲しくて、初めて学校のテスト結果を報告した。
「お!すごいじゃん!頑張ったなぁ」
そう言って、頭をポンポンとしながら褒めてくれた。
顔が熱くなるのが分かった。
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