第5話

 そんなこんなで被害調査に向かう。気がつくと女神が隣にふわふわ浮いている。

「どうしたの?私みたいなかわいい神様が隣にいるから、緊張してるのかしら?」

「は?かわいい?いだぁい!」パシパシ!パシーン!


 疑問を口にした途端、往復ビンタを喰らう。クソ女神め、いつかやり返してやる!

「無駄よー。人間風情が敵う相手じゃないんだから大人しくしておくことね。」


 クソ!いつかぎゃふんと言わせてやる!

「そんなできもしないこと妄想してないで、さっさと調査しなさい。」

「つってもよー。俺ひとりじゃ手に余るぜ?」

「心配ないわ!褌神官と突っ込み巫女呼び出したから!」


 なに?今は夜中のはずだ。いくら徒歩五分とはいえ呼び出されるとなると・・・・・・。

「うぃ~。酒がきえたぞい・・・?」

「え?なに?なんで外?いやあぁぁ!」


 ヘベロケになってなぜか下半身だけ丸出しの神官と、どうもお風呂中だった巫女が召喚された。エロ漫画的な展開希望?すまんなこれは全年齢向けなんだ。

「いやぁ!やまださんのえっち!神官の酔っ払い!」


「俺はなにも・・・!ゴフゥッ!」

「おお?今夜はわかめざ・・・ひでぶ!」


「巫女は着痩せするジャングル・・・と」

「女神様!何言ってるんですか!というか服着せて!」

「もうしょうが無いわねー。はい!」

「ほっ・・・・・・よかったーって。何この衣装?」

「ふふっ。ヤマダのいた世界の『制服』って奴らしいわ。だいたいハイティーンな子達が来てる奴よ。」

「へぇかわいいわね。っとそれはそうと、女神様?」

「何かしら?」

「お風呂中に呼び出すなって!何度も言っただろうがぁ!オラァ!」


 おお!アックスボンバーからボディ・プレス!とどめに恥ずかし固めが極まったー!

カンカンカーン!

「勝者!キュティ!」


ウォォォ!

「熊さんどうでしたか?今の流れるようなコンボ技!」

「いやー最高でしたねー!熊界最強を自負する私でも敵わないかもしれません!」

「なんと!そこまでですか!うさぎさんは如何でしたか?」

「あんな大胆な技を掛けるなんて!私だったらお嫁に行けなくなりそうです。」

「そのときは俺がもらってやるよ。」

「狐さん!そんな・・・恥ずかしい・・・」


 文字通り食われるんじゃないかと思うが・・・。それにしてもキュティの思考は読めなかった?それとも俺以外を気にしていなかっただけか?まあ!そんなことはどうでもいい!いまはこの弱った女神に復讐だぁい!


「オラオラオラオラ!クソ女神め!俺も一発食らわせてやんぜー!」


 渾身の一撃を振り下ろす!しかし女神には当たらない!

「なに!?」

「キサマごときのへっぽこパンチがあたるわけがないだろう?」

「キュティの攻撃は当たったのに!なぜだ!」

「あいつは私が召喚したわけじゃないからな。操れんのだよ!しかし!キサマは別だ!おらぁ!」

「ごほぉっ!」


 ひでぇぜ・・・なんでこんな世界に来てしまったんだ・・・。地面にたたきつけられるまでの0.001秒の間に転生も楽ではないなと思う山田であった。


「というかさ、依頼はいいのかしら?」

「あっ!プロレスが面白くて忘れてたぜ。あんたのやられまくってる顔もいい君だったぜ!へへっ!アウチ!」

「余計なことは言わないのよ?い-い?」

「おっけー」・・・がくっ



続く! 


たぶん!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る