第4話
「さて、そろそろ話してもらおうか。」
「何を?」
「パッション・・・じゃない!俺を連れてきた真の目的を!」
「特にないわよ。」
「なっ!?え、じゃあなんでおれて連れてこられたの?」
「なんとなくよ!」
「どっちにしてもヒデェ理由だな。」
「あら?でも、あんたパッション開放したかったんじゃない?」
「!!!そうだ!俺の熱いパッションを!発散!する!世界!が!ほしかったんだ!」
「でしょー?で、今は開放できているわけだし良いじゃない。」
「それもそうだな。じゃあ、今日は少しこの辺を探索してみるぜ。」
そういえば前回は雷に打たれたり、塩を塗り込まれたり散々だったな!しかしまあ女神の豚のような悲鳴は今思い出しても笑えるぜ。くっくっ・・・ゴフゥッ!
『心の声、丸聞こえよ』
「ガッ!アッ!ゴフッ!ゲフ!良いボディブローだったぜ・・・」
まさか地面を変形させて殴ってくるとは思いもしなかったぜ。どうなってんだ物理法則。というか魔法が有るのか?
『ないわよ。あんたの元いた世界と似たような物理世界よ。』
ないのか。つまらん。お、美味そうなキノコだな。うむうまい!お、果物も有るじゃねぇかまるでアケビみたいだが・・・うん!まずい!おえぇぇ!
なんか地面が遠くなった気がする!
おや、なんか俺の身体が横たわ・・・って!死んでるやないかい!危なかった!危うく死んでしまうところだった。
「ちっ、死んでればおれっちの腹に収まったのによ。」
「なにやつ?」
「八つ橋!ってぎゃあああ!なんか喰われるうううう!」
「八つ橋なら喰えるかと思ったんだがな!」
「おれっちは喰いもんじゃねぇ!って聞けよ!」
俺は進む。訳のわからん声を振り切り!とおもったら裾を掴んで懇願してくるではないか!
「まてまてまって!おめなんかすごい気がすっど!わぁの村ばたすけてけろ!」
「おめの村さ、なした?」
「最近困ったごどが起きてらんだ。」
「困ったごど?」
「んだ。」
「暇だして、行ってもええど。」
「!?どんもどんも!」
半日ほど歩いたところで、まさに寒村といった風景が見えてくる。
「ここがわぁの村ど。」
「んで、一体何が?」
「まんず、村長のところさ顔だしてけろ。こっちじゃ・・・。」
村で一番大きな家、どうやらここが長の家のようだ。玄関を開け、入ると!
「Hey! You! Yo-Koso!我が村にっ!」
なんということでしょう!アロハシャツを着て、ブレイクダンスを踊りながら老人がにんじんマイクを片手に挨拶してくるじゃありませんか!
「なんでブレイクダンスしてんだよー!」
「リンボーダンスのほうが良かったかの?」
「そういうことじゃねぇ!」
「オサ!ほっだらごどやっどる場合じゃねっど!」
「おお、そうじゃ。旅の方、ヌシを呼んだわけじゃがな・・・。」
ゴクリッ・・・
「な、なんだってー!?」
「まだ何も言っとらんわい!まぁよい。サク、貴様が説明してやるが良い。」
「へぇ、では、僭越ながらわぁが話すっど。」
サクと呼ばれた俺を連れてきたやつが話す。
最近山を荒らす化け物がいて困っている。化け物退治をしてくれないかと言うことだ。ようやく異世界っぽいテイストになってきたな!
「もちろんOKだ!俺に任せろ!」
「おぉ!さすがは異世界人ですな!期待しておりますぞ!」
「わーはっはっはっは!まかせろぉ!」
このとき山田は気付いていなかった。村長と呼ばれたじいさんのすきっ歯が妖しく微笑んだことを。
「え?この話ってそんな真面目な展開するのか?」
「しらないわ。」
「しらんのかい!」
「だって作者にもわかんないんだもの。宇宙一可憐な女神である私がわかるわけないでしょ。」
「可憐な女神?誰が?ってぎゃああああああああああああああ」
全くしつけのなっていない猿ね。サブミッションを極めてしっかり誰が主か教え込まないとね。
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