第10話:美玲先生のおっ○いは形が良い

「ほら、まぁた間違えた。っとポンコツね」

「ず、ずみまぜん」


 例のごとく、ボクは美玲先生の個人授業を受け、半泣きになっていた。

 毎回のこと過ぎて自分の事ながら呆れてしまうけど、美玲先生が怖いからしょうがないよね。


「ふぅ、一回休憩しましょ」

「は、はい……」


 やたーーっ!

 ようやく休憩時間だ。

 美玲先生は指で机をカツカツ叩き。

 少々苛立った様子だ。

 ……その時、ボクは見てしまった。


「肩がこるわね」


 ぶるんぶるん♡ と。

 美玲先生の乳が跳ねた。

 ブラウス越しに形の良い柔乳が揺れているのだ。もしかして、ブラジャーが外れかけてる……?


「あの、美玲先生……」

「なによ、まだ個人授業は終わりじゃないわよ」

「いや、そうじゃなくて……」

「口答えする気? そんなの許さないわよ」


 うーん、会話にならない。

 さっきから乳がボヨンボヨン跳ねて、形がくっきり分かるんだよな。……これ、早いところ指摘したほうがいいよね。


「あのー……」

「ほら、授業再開するわよ」

「あ、はい……」


 ボクから指摘すると怒るかもしれない。

 自然と美玲先生から気付くように仕向ければ、きっと穏便に済むはずだ。

 だからボクは次の作戦を実行する事にした。


〔作戦その1:暑いですね〜〕


「いやー、美玲先生。今日も暑いですねー」

「そ、そうかしら。まだ5月よ?」

「ボクは暑がりなんですよ。ほら、首元なんて蒸れちゃって……」


 ボクはシャツの首元をパサパサと引っ張り。オーバーなアクションをした。

 これで美玲先生も同じ動きをすれば、きっと気付いてくれるはずだ。


「ほら、美玲先生も暑くないですかー?」

「私は別に……ほら、手が止まってるわよ」

「は、はい……」


 失敗かぁ。

 確かにまだ暖かい日だし、この作戦は失敗か。しょうがない、次の作戦だ。


〔作戦2:なんか付いてますよ〕


「あの、美玲先生」

「何かしら」


 ボクは美玲先生の胸辺りを指さして。


「なんか胸のところに、付いてますよ」

「胸? なんか付いてるかしら……っ、やだ……!」


 おっ、気付いたか?

 と思ったら違ったようで。


「ここにコーヒーの染み付いてるじゃない。やだっ、シミになっちゃうわぁ」

「いや、シミとかじゃなくて……」

「ありがとうね、教えてくれて」

「ああ、はい……」


 この美玲先生、意外と天然?

 どうしたものか考えていると、美玲先生が目を細め、


「さっきからアナタ、様子がおかしいわね。何か隠してるでしょ」

「隠してるというか、なんというか……」

「あやしーわね。じーーーっ」


 美玲先生がジロジロと見てくる。

 中華系の整った顔がボクを見つける。

 ボクはつい視線を逸らしてしまう。

 逸らした先は彼女の胸だった。

 形の良い、ナイスはおムネ。

 ブラウスの間から谷間がチラリ。

 そんなボクの視線を不思議に思い、


「っ……!」 


 ようやく美玲先生は気付いたようだ。

 顔を真っ赤にして、唇をキュッと結び。

 両手で胸を隠して、声にならない声を漏らした。


「〜〜〜〜っっっ!!! ぁっ、ぅ」

「ご、ごめんなさい。気付いてはいたんですが、言いづらくて……」


 美玲先生は上目遣いで。

 ボソリと言った。


「……へんたい」

「はぁ?」

「へんたいって言ったのよっ、私のむ、胸……ジロジロ見てたんでしょっ、このへんたいっ、すけべっ」

「そ、そんな事言われても」

「も、もう個人授業は終わりっ、おつかれさまっ!」


 そう言って美玲先生は。

 顔を真っ赤にしてその場から逃げ出していったのだった。全く、自由な人だなぁ。……でも、綺麗な形だったな。あのおっ○い……。夢に出そうだ。

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