第10話 新たなスキル

目の前には、5年前と何も変わらないアモル様がいた。


「お久しぶりです。アモル様。」


「エドも元気そうで何よりです。器も順調に成長してますね。」


アモル様は僕の成長を喜んでくれてるみたいだ。

アモル様が手を僕にかざすと、僕は白い光に包まれた。

僕の中に何か温かいモノが流れ込んでる気がした。


「エドに新しいスキルを授けました。現実に戻ってからステータスを確認してみてください。これからも精進してくださいね。」


ぬくもりのある笑顔で僕に激励してくれた。

これからも自分なりに頑張っていこうと思う。

周りが少しずつぼやけてくる。


「エド、次に会うときに大事な話があります。今回はあまり時間がありませんが次回は長めに時間をとれるようにします。」


「アモル様、ありがとうございます。今度は愛子のことも聞かせてくださいね。」


アモル様の姿がぼやけていく。

最後に見せた顔は、少し悲しそうな顔に見えた。


目を開くと、前回と同じで教会の祭壇だった。

司祭様にお礼を言い、教会を後にした。

ちょうど、昼頃だったので屋台に向かうことにした。


「いらっしゃい、これはオークの串カツだよ。脂ものって美味いよ!何本用意する?」


「じゃ~六本でたのむ。」


「まいどあり。この秘伝のタレと合うんだ、沢山つけて食べてみな!」


屋台のおじさんと父が仲よさげに話をしていた。

エリスは目をキラキラさせ串カツをみていて、母はそんな僕たちを優しそうに見ている。


僕たちは広場で串カツを食べることにした。

初めて、魔獣の肉を食べる。甘みのある脂に、柑橘系のタレが非常に合ってすごく美味しい。


エリスは美味しいと言いながらペロリと食べ、おかわりを上目遣いで両親にせがむ。

それを見越して、父は多めに買っていたため残り日本を家族と分け合いながら食べた。


家族はまだ街を見て歩くみたいだったので、僕は宿に戻ることにした。

宿の部屋に戻り、僕はステータスを見ることにした。




エドワード 10歳(46歳) 男 Lv1


体力:15

魔力:32

筋力:13

敏捷:16

知力:28

器用さ:21


スキル

アイギスの盾 Lv1

回復魔法(聖)Lv2

雷魔法    Lv1


剣術 Lv1

盾術 Lv1 

弓術 Lv1


称号

異世界転生者

アモルの加護

アモルの使徒


新たに雷魔法というスキルがステータスに加わっていた。

父が前にフォレストウルフを倒した時に使っていたのは風魔法だ。

僕も父みたいに攻撃魔法が使えるようになったんだとおもったら、少し興奮してしまった。

村に戻って、森に狩りに行くときに練習してみようと思った。


夕方、家族が宿に戻ってきて夕食を食べながら今回授かったスキルを家族に話した。

両親は目を開いて驚いていた。妹のエリスは首を傾げながら雷魔法?と解ってなさそうだった。


攻撃魔法と回復魔法の両方もつのは珍しいらしく、本来は回復魔法特化になるか、攻撃魔法特化になるらしい。


両方兼ねそろえた人は国から、賢者とみとめられるらしい。

両親はこのことを家族以外には話さないようにと僕に言ってきた。

僕はやっかいごとはごめんなので、了承した。


その代わりに両親は魔導書を探してくれることを約束してくれた。



なんとなく、両親はただの村人じゃない気がする。

周りに魔法を使える人は少ない。

だが、両親は魔法を使える。


村に帰ってから魔法の練習をしていいか両親に聞いたら、回復魔法はいいが魔導書

が見つかるまでは攻撃魔法の使用は禁止すると言われた。

残念だがしばらくは雷魔法の練習を諦めることにした。


次の日、街にから村へ僕たちは帰って行った。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る