第6話 僕の日常

朝焼けの光で僕は目を覚ました。


家の外に出て、準備運動をして僕はゆっくり走り始めた。

息を切らして家に戻ると、母があくびをしながら起きてきた。


「エドおはよう。今日も朝から元気ね。今からご飯作るから少し待ってね。」


母がご飯を作る間に、僕は可愛い妹の寝顔を眺める。

僕が6歳になる頃に妹が産まれた。

名前はエリスといい、目がクリッとしていてとても可愛い。


妹が出来てから、僕は母の代わりに畑仕事を手伝うようになった。

午前は畑仕事をして、午後から木刀で素振りをしたり、父が居るときは稽古してもらうようにしている。


5歳の時、スキルを授かったときに両親にスキルについて色々教えて貰った。

5歳、10歳、15歳で授かるスキルを固有スキルという。

また、努力を積み重ねることでスキルを獲得することもあるみたいだ。


エドワード 8歳(44歳) 男 Lv1


体力:12

魔力:28

筋力:10

敏捷:12

知力:24

器用さ:17


スキル

アイギスの盾 Lv1

回復魔法(聖)Lv1


剣術 Lv1

盾術 Lv1


称号

異世界転生者

アモルの加護

アモルの使徒


前まではスキルレベルが見られなかったが、努力を重ね昇華することで見れるようになった。

解りやすくいうと、Lv0→Lv1になったからステータスに表記されるようになった。


あと、Lvが上がらなくても成長したり、鍛えることで数値が上がること事がわかった。


夕方になる頃にユーリ夫婦とルナちゃん、ソドムの街から戻ってきた。

一週間前に、ルナちゃんのスキルを授かりに街まで父が護衛をしていた。


「エド君、ただいまぁ~。会いたかった。」


ルナちゃんが甘えるように抱きついてきた。

僕はおかえりとルナちゃんの頭を撫でる。

ルナちゃんは僕を兄のように慕っているのだろう。


ルナちゃんは人見知りで、ルーシアさんの後ろに隠れてあまり人と話そうとしない。

僕たち家族とユーリ夫婦が仲が良いからか、少しずつルナちゃんからも僕に話すようになってきた。


数ヶ月経つと、まるでヒヨコみたいに僕の後ろをついて歩くようになった。

妹のエリスとも仲が良く、妹のように可愛がってくれる。


ユーリ夫婦達と別れ、家族にお土産を買ってきた父と家路を急いだ。

家に入って父はエリスに駆け寄る。


「エリー、いい子にしていたか?エリーに熊のぬいぐるみを買ってきたぞ。」


「うわぁ~パパありがとう!大事にするね。」


二人のやりとりを見ながら、僕は温かい気持ちになった。

夕食を食べた後、街の出来事やたわいのない話を家族と団欒した。


布団に横になりながら考える。

家族との仲は悪くないし、本当に良い家族と思う。

だけど、前の記憶があるからどうしても、もう一歩、家族に踏み込めない。


両親は本当はもっと子供らしく甘えて欲しいのだろう。

たまに寂しげな眼で僕をみてくる。

周りからはしっかりした子供だねと言われるたびに両親は苦笑いをする。


家族を見ていると、愛子と築いたかもしれない未来をみているような気分になる。

もう愛子とは会えないのに…


翌朝、いつもと同じような時間に目を覚ます。

外に出て僕は準備運動をする。

夕日のような真っ赤な朝日を見ながら今日も僕は願う。


「愛子が幸せな日々をすごせますように」


いつもと同じように、今日も僕は村の周りを走り始めた。











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