補完の章

主要人物の紹介

1.5章時点までの情報をまとめました


【ダイン】

 本作の男主人公。属性は地。

 18歳の誕生日まであと数分というところで、殺されかけた純人族(ホミノス)の青年。死は逃れたものの、目が覚めた時には木箱に詰め込まれ、なぜか国外追放となっていた。

 木箱から出てみると、密航者である有角族(ホーンド)の少女カキョウと運命的な出会いをする。


 一応、18歳の成人時に自立という形で、旅に出たいとは思っていたが、あまりにも急であり、意味の分からない方法による旅立ちに困惑と怒りを覚えた。


 そもそも、彼は10歳の時に何も知らされないまま、アンバース侯爵家へ養子に出され、実父の指示により、養子先で8年間の軟禁という歪な生活を送ってきた。

 軟禁生活であったために、書物や口伝から学んだ知識・常識しか持ち合わせておらず、あらゆる方面から箱入り息子状態であった。

 なるべく自分の中に、情報を落としこんでから発言しようとするために黙考が多く、 周りからは寡黙気味に見られがちである。


 年齢的には成熟した体つきであるものの、周囲の大人たちよりも圧倒的に小さな体(身長:188cm)である事に強烈な劣等感を持っている。

 これは周囲が巨人族(タイタニア)であり、自身が純人族であるということを知らなかったために抱いてしまっていたものであり、外に出てからは解消されつつある。


 使用武器は、巨人族用の片手剣だが、自分の背丈と変わらない大剣状態のもの。

 戦闘スタイルは、大剣の背を盾代わりに使うタンカー。



【カキョウ】

 本作の女主人公。属性は火。

 定期船の船倉に隠れ、密航しているところを、木箱から出てきたダインに見つかるという特殊にして運命的な出会いをした有角族(ホーンド)の少女。


 5歳の時に実母を亡くし、入れ替わるようにやってきた継母に加え、翌年に生まれた腹違いの弟と、実父という少し変わった家庭環境で育ったが、10歳の時に実父が急遽、鳳流剣術の後継ぎとしての剣術教育を施される。

 その教育は、年頃の女児には相応しくなく、過度な筋力トレーニングに加え、服で隠れる部分にはわざと傷や痣を残すなど、現代でいう虐待に近い修行を行っていた。


 17歳の誕生日まであと2か月というところで、実父と継母が自分を他家へ嫁がせ、 家から追い出す計画があることを知り、これまでの後継ぎとしての修行とは何だったのかと憤りとやるせなさ、そして自分の存在価値についての感情が爆発してしまい、 国外への家出を即時決行してしまう。

 その結果が、密航による国外脱出である。


 また、有角族(ホーンド)の特徴である頭部の角が年齢平均よりも小さく、このことについて、よく同世代の者たちから見下しや蔑みといった身体的差別も受けていたりと修行と合わせて、かなりハードな人生を送ってきた。


 これらの事実を否定したい、もしくは隠したいという気持ちの表れでか、それとも元来の性格なのか好奇心旺盛で明るく振舞おうとする。


 使用武器は、刃長約60cmの打刀。

 戦闘スタイルは、苦しい修行の末に編み出した『魔力による補強を行わない高速戦闘』によるスピードアタッカー。



【トール】

 仲間1号で、頼れる先輩。属性は風。

 大きな犬耳とふさふさのしっぽを持つ、金髪碧眼高身長と妙にいろんな要素を持ち合わせる牙獣族(ガルムス)の青年。


 ダインとカキョウが所属することになった傭兵会社マーセナリーズ・ネストの先輩であり、当初からダインの教育係を行うことになっていた人物。現在はパーティーのリーダー的存在であり、21歳という年齢だが最年長者。


 フェミニストと紳士を合わせたような女性好きな印象を受ける行動を取ることがあるが、仕事に関してはリアリストとしての面を強く出し、一本芯の通った頼れる兄貴に変化する。


 使用武器は、刃長60cm、全長250cmにもなるポールアックスのバルディッシュ。柄は3つに分解することができ、刃のついた部分の柄だけを持って戦うことができる。

 戦闘スタイルは、近接ではバルディッシュによる物理攻撃を行い、遠距離では風の魔力をバルディッシュに乗せて放つ技(アーツ)を用いるオールレンジのバランスアタッカー。



【ルカ】

 仲間2号で、パーティの癒し。属性は光と聖。(本作では光と聖は別物)

 犯罪青年集団バッドスターズに捕まっていた純人族(ホミノス)の少女。

 聖サクリス教ポートアレア大教会に所属する修道士であり、ダインたちの旅の目的となった『巡礼の旅の護衛対象』。


 元は併設の孤児院で暮らしていたが、教育課程で聖サクリス教の教えを学び、信徒となることを選んだ。

 ポートアレアの街以外を知らないために、ダインやカキョウと同じく見るものすべてが新鮮に感じる。


 おっとりとした雰囲気であるが臆病な面も持っており、人や物の後ろに隠れているほうが安心してしまうために、 常に一歩引いた位置にいることが多い。

 それに相まって、言葉をゆっくりと選ぶためにか、言葉同士の間の空白が広めであり、まるで空気を噛むようなしゃべり方をする。


 使用武器は、全長80cmほどの杖(ワンド)。杖の頭には光属性の力を増幅させる宝石(乳白色のオパール)が装飾されている。

 戦闘スタイルは、治癒魔法と聖属性に分類される補助魔法を使って、後方から味方を援護するヒーラー。

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