夜泣き鳥

鈴ノ木 鈴ノ子

夜泣き鳥

ビルの片隅で、街の片隅で、部屋の片隅で、


夜泣き鳥は今日も鳴きます。


紛らわすため、誤魔化すため、防ぐために


夜泣き鳥は今日も鳴きます。


差し伸べられる手は冷たくて、


差し出す対価は虚しくて、


それでもなんとか踏み耐えて、


夜泣き鳥は今日も鳴きます。


暖かい手は無下にして、


柔らかな日差しも避け続け、


哀れ哀れな夜泣き鳥。


もし、愛があるのなら、


もし、慈しみがあるのなら、


透明な翼を抱きしめて、


優しく諭してくださいな。


さすれば暗き夜泣き鳥。


黒き翼を得れるでしょう。


助けを待つは夜泣き鳥。


強く毛高き翼を持った、


鴉になるのを夢見てる。

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夜泣き鳥 鈴ノ木 鈴ノ子 @suzunokisuzunoki

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