第15話 道

「ん、、そろそろご飯を食べに行くか、、」

と言ってお腹をさすりながら僕は病室をでて、階段を登って地上へと、出る。

「相変わらずの、、はぁ、」

僕はため息をつきながら、いつもの場所へと向かう。

しばらく歩くと

「よ!お前と外で会うのは珍しいな、いっつもは、俺の家か病室だからな、、どうしたんだ?外なんか出て」

と、僕の肩をたたいて話しかけてきたのは、田中くんだった。

「おぉ、ちょうど、家に行こうと思ってね、ご飯いつも通り食べさせてよ、、お腹すいてさ、、」

と、僕は、お腹がそこまで空いてないけれどもお腹がすごく空いている風に言った。

「まあいいけど、ってかお前の分の食費は、もらってるしな、もっと家に来てもいいんだぜ?、、最後に食べたのいつだよ」

「ん、、3日は、食べてない、なんだか食欲なくてさ、、」

と、僕が言う、これは、本当だ今も食べなくちゃ死ぬから食べているようなものだ。本当に食欲がない、食べたら吐きそうになる。

「3日か、まだいい、前はもっと食べてなかったからな、、で、紬ちゃん元気か?」

と、聞いてくる田中くん、、これは、僕に気を遣っているのだろうか?昔の僕なら、激怒したがいまは、だいぶん落ち着いている。

「いや、、、まだ、、」

と、僕が、ゆっくりと言う

「すまない、なんか、、じゃあ俺ん家いくか!」

と言ってニカだと笑う、この笑いが、本心からなのかは、ぼくには不明だ。田中くんもつい先日父を亡くしたって言うのに、なぜこの人は笑えるのだろうか、多分自分への紛らわしで笑っているのだろうなと、僕はなんとなく予想する。

「お!そこ危ないぞ!」

僕は瓦礫に、足を引っ掛けそうになる。

「あ、ありがとう」

と、僕が薄ら笑いを浮かべる

「まあ、ここら辺が瓦礫が多いからな、まあ気をつけろよ?」

そう、ここら辺は全て瓦礫の山だ。

僕達は瓦礫の山を歩いていた。

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