第13話
僕は、横になっていた。
「はぁ、なんなんだよ、みんなよくわかんないよ、、」
僕には女心というものも、男心というものもわからない、僕は僕の心しかわからないのだ、人の心を理解しろということほど分からないものは無いと思う。
犬などの心はまだなんとなく分かるが、人間とかになってくると、思考が複雑でよく分からない。
特に日本人という生き物は、自分の感情をあまり外に出さないので、本当にわけがわからない。
「はぁ、、」
と、僕がため息を吐く。
ちょっと暑いなと思い僕は、窓の方に行き、窓を開ける。
いつのまにか暗くなっていた。
「この住宅街から見る星はなんて、少ないのだろう、、」
もっと星は多いはずなのに、家一つ一つの光が星の光を消している。
「これは、良いことなのか?はぁ、、」
僕は、自分の部屋の電気を消す。
そしてもう一度空を見る。
「やっぱ変わらないか、、、」
僕の部屋の電気一つ消したところで全く変わらなかった。
下から母の声がした気がした。
僕はなんとなく一階に降りる。
「なんか?よんだ?」
「いや、なんでもない、、」
と、母が言ってくる。
2階からドタドタと音がする。
「お兄ちゃん、これしようよ」
と言って、ゲームを見せてくる。僕に、言ってくるこれは多分相手がいなかっただけだろうなと思う。誰でも良いのだろうな、、
「ゲームもいいけどお兄ちゃんとちょっと散歩してくれない?」
と、僕はいつもなら言わないようなことを言った。
「別に良いけど、、」
「ほら、なんだかジオラマに見えない?この世界、誰かが作っているものなのかもしれない、とか考えたら楽しくならない?」
と、僕は妹に恥ずかしいことを言う。
「でも、それだったら宇宙とかどうなるのって話になるよ?」
と、妹は、聞き返してくれる。
こういう所好きだ。妹は、紬は、いつもはツンツン、僕のことを貶したりしてくるけど、なにかと優しい。昔からそうだ。あの時もこの時も、いつもいつも紬は、僕を慰めてくれたり、話に付き合ってくれたりしてくれた。
僕は、ニカッと笑って
「それは、そうだったら良いなって話をなのさ!」
と、言った。
「なんでそうだったらいいの?」
と、聞き返してきた。
「それは、もしそうだったらまだまだ退屈しないからさ、もうこの世界解き明かされているものばかりだろ?もし、誰かが作ったものということだったら、今までの前提が一気にひっくり返るでしょ?だから、僕は誰かの作り物だったら、ジオラマだったら良いなって思うんだよ、、もしもをかんがえると、どんどん夢は広がっていくんだよ、あの星のように広い宇宙が広がっているように、まだまだ、夢はあるんだよ、その夢に向かって突き進んでいくのって、それを想像するのって、なんだか楽しいじゃん!」
僕はさらに笑って言った。
妹は、紬は、少し笑って、プイっと、そっぽを向いて
「わーからーない!」
と、言った。
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