第12話

私は、悩んでいた。

でも、最近その事については、なるべく考えない様にしたら、案外元気とパワーが出てきた。

今日も、楽しくない中学校生活だが、これも考えようによっては、楽しくもなる。

もう中学校生活というものは、戻ってこないのだから、私は、なるべく有意義に過ごしたい。

そのために必要なことは、ネガティブな思考をやめて、ポジティブになるということ。なんでも楽しくやろうというのが私の最近の目標だ!

「「「一緒に帰ろ!」」」

誘われたので、私は、一緒に帰ることにした。

「でさ、これから、あたしんち来ない?」

と、そのうちの一人が言い出した。別に断る用事がなかったので、了承した。


「ちょっと、遅くなっちゃったな、またゲーム鍛えなくちゃ、、」

と、帰っていると、私の兄(最近あんまし面倒くさくない)を見つけた。

そこで母の言葉を思い出す。


「最近あの子元気ないのよね〜、何かあったら励ましてあげてね、お願いね、なんか今度買ってあげるからさ!」

最後の方は母は、小声で言っていたが、私の耳は聞き逃さなかった。

新作のラブコメの小説がほしい!


私はその欲望をなるべく隠して兄に話しかけた。


そして時は少し進んで主人公は、元に戻る


「はぁはぁ、ど、どうしたんだよ紬、、なんか今日おかしいぞ!」

僕は心臓に手を当てながら言う。

ドキドキと、している、これは、妹に対してなのか?いや、違うな

走ったからだ。

僕はリビングに倒れながら入る。

「ぐへぇーーー」

それとほぼ同時に僕の下半身がバイブした。

「え!?」

一瞬何事かと思ったが、自分のスマホからだと思ってホッとする。

まあ、どうせ、コメントにいいねがついただけでしょ、それが田中くんからか。

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぉぁぁ」

僕は重い息をはいた。

ため息をつくと運が逃げると言うが、まあ、いいだろう。

これはため息では、ない。

「お兄ちゃん!」

僕の背中の上に、およそ40キログラムの体重が乗ってきた。

「つ、紬!な、!?」

君が悪いくらいに、僕に懐いている風だった。

「で、悩みあるんでしょ!なにか!はやく!教えてよ!!!」

やけにハイテンション、いつも僕が仕掛けている時はあんまし乗り気じゃないのに、なぜ!

「な、ないよ!もう!ちょっ、」

僕は、必死に逃げ出そうとするが上になられているので抜け出せない。

「お兄ちゃん、逃がさないよ〜!悩みを言うまではなさないぃ!」

なんなんだこう言う時に限っていっつもこれだ。僕は一人にして欲しいのに

「悩みなんてない!!」

僕は、断言した。

「なーんだ、ないんだ、じゃ!私ゲームやるから」

と言って妹はスタコラサッサと自分の部屋へ行った。

なんなんだいったい、僕には理解不能だった。

まったく女心というのは理解不能だ。

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