第2話
「ただいま」
何も反応がないなぜかのだろうか、僕は、一瞬で、理由がわかった、家に誰もいないのだ、うん、きっとそうである、と、自分に言い聞かせ、リビングにつながるドアをゆっくりと開ける。
すると、妹が床に座ってゲームをしていた。ゲームに集中しているようで、僕に気づかなかったのだ、うん、そうだそうに違いない、決して僕を無視しているわけじゃない。
僕は下校で乾いた喉を潤しに冷蔵庫にお茶を取りに行き、コップに入れて一気に飲む、やはり下校終わりのお茶は、格別だ。僕としては、お茶よりも、ジュースや牛乳のがいいけれど、どちらもなかったのでしょうがない、母が買い出しに行っているのだろう。
僕は、思う、これは、共存なのでは、と、でも僕は自分の心に嘘をつく。
妹のゲームがひと段落したようなので、僕はさりげなく声をかける。
「紬お兄ちゃん帰ってきたぞー」
「ちっ!」
え!?こ、これは、舌打ちというやつですか?僕もしかして、嫌われて、いや、それは、ない、多分何かに怒っているのだ、とりあえず。
「ごめんなさい」
「そうよ、ゲーム中に必要もないのに、チャイム押すなよ」
あ、それでしたか、、、たしかに、僕でもそれをされたら、イラッとくるな。
「ご、ごめんね?ゆるしてくれる?今度から絶対にしないと違うから」
こ、これでいいだろうか、というように、僕は目を、うっすらと開ける。
「今度からやめてよね」
「あ、はい!」
僕は元気に答えた。
「ふん!」
妹は、また格ゲーを始めた。
最近いっつもしているな、何かイライラすることがあるのだろうか、それとも、好きなのだろうか?僕案外、そのゲーム強いから、相手になってみようかな?
「ちょ!僕も一緒にするよ」
僕はコントローラーを持っていう。
「まあ、いいけど」
「僕に勝てるかな?案外友達とやって僕強いぞ?」
手加減してやろうかな、負けて泣いてしまっては、だめだしな。
「このキャラで」
「私はこれ」
妹って男キャラ使うんだな、でも、そのキャラなら勝てる。いつも友達が使って、倒し慣れている奴だ!
「じゃあ、対決だ!」
僕はAボタンを押しながらいう。
「望むところ」
僕は通常攻撃と、掴み技を使いながら、戦う。
妹は通常攻撃しかしてこない、これならかてるな
「おら!」
妹を落とした。
その調子で、あといっきまで追い込んだ。
「うぅ、、」
苦しいようだな、ここらで手を抜いてやろうか。
その瞬間
「え!?」
「ふん!」
妹は、喜んでいるようだ、妹ってこんなに可愛かったんだな。
そして、そのまま負けてしまった。
「え、な、な、なんで僕がやられて、え?なん、なんで、え?ああ」
「私が強いからだよ!」
「ふん!もう一回、リベンジだ!」
そのまま僕達は夜ご飯の時間までずっとゲームをしていた。
「「「いただきます」」」
お父さんぬきの夕食
「いや、やっぱ紬つよいよ、そのくらい強かったら、友達とかもうボロ負けなんじゃない?」
「いや、そんなことないよ、私がゲームしてたの友達に勝ちたかったからだし」
「そんな友達つよいの?」
「強いってもんじゃ、、」
「二人とも仲がいいね」
「お母さんやめてよ」
紬が、真顔で、いや、恥ずかしそうに言っていた。そういうことにしておこう。
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