恋愛協奏曲

@Musutangusu

第1話

僕達は、共存していると言う人がいる、果たしてそうなのか?僕は疑問に思う。

誰しも人間、一人じゃないか、寝る時だって、お風呂の時だって、絶対に一人の場面が出てくる。

だから、別に共存とかしなくていいし、共存してほしくもない。

僕はそう思う。

「んー」

僕は朝の眠気とだるさを取るために、伸びをする。

そして、なんとなく窓の外を見る。

「いつも通り、何してんだ僕」

自分の頭を軽く叩いた。

叩くと、脳の細胞が、すごく減ると聞いたことがあるが、もう叩きまくって、相当少ないだろうから、おかまいなしだ。そのせいか僕は、あんまし頭がいい方では、ない。

まあ、言い訳にすぎないけれど。

「ご飯よ」

下の階から、母の声が聞こえたので、僕は朝の重い体をゆっくりと起こした。


「おはようー」

「おはよう、一回で起きるなんてなんかあった?」

やはりか、僕の妹は、無視する。

「いや、なんとなくだよ」

「ふーん」

母となんの変哲のない話をする。


僕は教室に入るなり親友の田中に話しかけた。

「おはよう、今日はなんか早く目が覚めたからちょっと眠いよ」

「俺もよくあるわー」

「まあ、昨日三時までずっと宿題してたからと言うのが本当の理由なんだろうねどね、ふふ」

僕はなんとなく1番クラスで仲のいい友達の田中と話していた。

「え!?、西村三時までおきて、あ!俺宿題やるの忘れてたわ、ちょっとみしてくんね?」

「あ、別にいいけど、加崎くん今来たから僕よりも加崎くんにみしてもらった方がいいんじゃない?」

僕達三人は仲がいい、いわゆる親友という奴だ。

加崎くんに、宿題を見せてもらっている田中くんを横目に見ながら僕は教室を出た。

そう、目的は一つ、ただ単に、喉が渇いたから、水道水を飲みに行っただけだ。

僕は蛇口を捻り、水を出す。

すると、僕の隣に誰かきたので、なんとなく見る。

「おはよう、西村くん」

「あ、おはよう」

クラスのリーダー的存在の山田さんだった。

僕達はそれ以降何も話さなかった。

というか話す内容がなかったのだ。

僕は山田さんに見られないように、コッソリと水を飲み、教室に戻る。

「ただいま、西村帰還いたしました!」

僕は、田中くんと加崎くんに向けて、ふざけて言ってみた。

しかし、一瞬こちらをみただけで、二人は全く反応しなかった。


 チャイムがなり、授業が始まった瞬間から、僕は無眼の世界に、入っていた。


僕は強い衝撃で、夢から覚めた。何かいい夢を見ていた気がするが、、

「う!」

先生が、教科書を丸めて僕を軽くポカと叩いたのだった。

だが、寝起きだったので、少しだけ痛く感じた。

「じゃあ西村、107ページから読んでくれ」

「え、あ、はい!」

僕は閉じていた教科書を慌てて開き、そのページから読んだ。

「人類とは、共存して生きている、これは、絶対である。例ニを見て欲しい、このように人類は、集まって生きている、この世界に、一人で生きている人なんていない、みんな何かしら支えあったり、しているのだ。一人だと、いつのまにか、人を求めてしまう、という経験はないだろうか?例えば、彼女が欲しい、と思うことは、私は、人が人を求めている、そう思うのだ。例三を見て欲しい」

「そこまででいいよ」

先生が僕が気持ちよく教科書を読んでいたら止めてきた。

内容に関しては、全く共感は、出来なかったが、教科書を読むということは、楽しい、そんな感じで授業が終わり、放課後となった。


「田中くん、帰ろ!」

加崎くんは、家が真逆なので、一緒に帰れないので、いつも僕と田中くんの、二人だ。

「おう、ちょっと待って、プリント入れてから」

「あ、うん」

僕は外を眺めながら待つことにした。

風車が回っていた、あの風車は、、、

「お待たせ、じゃあいくか」

「あ、うん」

「明日から部活動見学が始まるってよ」

「あ、もう明日からか、僕なんの部活に入ろうかな、帰宅部っていうのも捨てがたいけど、、」

「俺は、んー、まだ考えてるな」

やはり、みんな悩むらしい、そんな何気ない話をしていると、いつのまにか家についていた。

「じゃあ、田中くん、また明日」

僕は家に入る前に、自分の家のチャイムを押した。

「はい、西村ですが?」

妹が出てきた、お!珍しい

「お兄ちゃんが帰ってきたよ」

プチ、っと、切られてしまった。

ちょっと怒らせてしまったかな?

僕は家の重いドアを開ける。

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