第3話
「見ましたねっ!!??」
えっ…えぇ!!??
手を顔の前で左右に動かす.
次第に力込めて.
だって,見られてもねぇのに,罪だけ貰うのは違うでしょ.
残念見えてないって叫ぼうとしたけれど,
マスク外していたので、
『残念だけど』って口パクして、
強い風が吹いた.
そして…
あの子のスカートの下は,エンジのハーフパンツだった.
こちらに何か言ってるけれど(多分,見ましたよねとかひどいとかだろうけど…),
風が強くて聞こえない.
勢いよく窓を閉めて,教室に戻った.
あっやばいトイレに行き忘れた…
「誰だ~ここの窓閉めたの.換気換気.」
世界史の先生が窓を開けた.
「あっ先生,ここの麻木ユウが…イタっ.」
いらん事言わんでいいと,後ろの机蹴ってやった.
世界史のほにゃらら何世って,何代も同じ名前でつまんなくないのかなぁ…
そういえば,あの子,エンジのジャージだったから1年生か.
ルカも,うまくいってたら,ここの1年生だったんだよな…
あぁやって学校でも話して,時々一緒に帰って,いや迷惑か.
ブラコンとかシスコンとか言われてもだし…
まぁ,想像するだけ無駄だな,もういないし…
「麻木っ!聞いてるか!?
あと、マスクは。」
急いで,ポケットから出して着用!!!
「はい!持っています!着けます!
先生,勿論聞いています.」
「なら,いい.」
内申上げても,大学進学できるかどうか.
定期テストは,きっちり点数稼いできた.
8/21 修正・加筆
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