(未定)
きりせん
第1話 (仮)
「おし、これで朝のホームルームを終わるぞ~」
そう言い終えて教師が教室のドアを閉める。
「おし、いなくなったな」
教師が出ていくのを確認し机の中からスマホを取り出す。
「あんた、またそんなゲームやって、それしかやる事無いの?」
そう言って前の席から声を掛けてきたのは、クラスで唯一俺しか友達のいないかわいそうな女
「うるせぇ!これは俺の生きがいなんだよ!というか他のゲームもやってるわ!」
そんな言い合いをしていると横から「ユウ君おはよぉぉぉ」という声が聞こえた。声の方を振り向くとそこには友人の
「お前、マジかよ!まぁ俺は強いからそんな雑魚に頼らなくても勝てるけどな!」
なんてプライドが邪魔して素直に褒められなかった。
「素直じゃねぇな~正直に欲しいって言えよな」
「そいつは、代用が効くからまだ必要ないんだよ」
なんて話していると、前の席のかかかが慌ただしくこちらに振り向き「ねぇ、先生帰ってきたよ」と注意してくる。
反射神経でスマホを椅子とお尻の下に隠した直後先ほど出て行った教師が入ってきて「そういえば、言い忘れてたが今日のロングで席替えをするぞ」そう言い残してすぐに教室を去った。
教室の中がいきなり騒がしくなる
「え~!ここの席がロッカー近くて好きだったのに!」
「ここの席、授業中にスマホいじれないからラッキーだぜ!」
など歓喜の声や悲嘆にくれる声などが上がっていた。中には「席が離れ離れになっても友達だからね!」と抱き合っている女子もいた。
「間一髪だね、優斗。もう少しで生きがいが一週間もログインできなくなるところだった」
「あぁ、サンキューなかかか、もう少し遅かったら朝から放課後まで机とお友達になるところだったぜ、かっ~かっか」
「もう!その笑い方やめてよ!」少し照れたように言うと、逃げるように前に向き直した。
「おうおう、相変わらず熱々だな~」そう言ってくる光に対し、「そんなんじゃねーから!」と、少し切れ気味でかえす。一瞬かかかがこっちを見たような気がしたが気のせいだろう。
「そんなことよりも、お前早く準備しろよもう一時間目始まるぞ」
「やばっ!もうこんな時間かよ、じゃあ末永くお幸せにな!」
とんでもない捨て台詞を残して光は颯爽と自分の席に戻っていった。
「ねぇ~優斗はどの辺の席がいい?」かかかがまたこちらを振り向いて話しかけてきた。
「俺は今の席がいいかな。一番後ろだし、隣誰もいないし」
「おぉ~奇遇だねぇ~私も今の席がいいかな、提出物運ばなくて済むし」
そんなことを話している間に1時間目が始まった。
(未定) きりせん @kirisenn
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