第9話 急な訪問

あの一件から数日経ち、リア達の持ち場に

新しい二花用人が配属されたことで

以前よりも早く仕事が片付く

ようになっていた。


「先輩達が来てくれるから、仕事が

楽になったよね!」


「確かに、私達も見習わないとね」


作業をしながら、話していると

遠くの方からリアを呼んでいる声がした。


「この声は、テウス様?」


声のした方に向かうと、やはりテウス

だった。リアは頭を下げ挨拶をする。


「楽にしてくれ、リア。君の顔が見たい」


「えっ、はい、テウス様」


ゆっくりと顔を上げる。目が合うと同時に

リアの頬に手を添えた。


「そなたの顔に傷が残らなくて良かった。

もし残っていたら、私は奴らに

何をしていたか・・」


「わ、私は大丈夫ですから!それにもう

会うことはないでしょうし」


「もしまた何かされたら私に報告

して欲しい、いいな」


「は、はい」


テウスはリアの手を握った後

その場を後にした。

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