あの日


破裂しかけていた

おれが

おれの全てが

まだ大丈夫だった

その状態がずっと続いていた

だから明日もまだ大丈夫だろうという結論を出した

破裂しかけていた

いつものことだ

そしてある日、破裂するのだ

あんなに訓練していたのに

本番では何も出来ないのだ

ただ電柱の真似して突っ立ってるだけだ

非常口は確認した

早くそこから逃げろよ

みんなもう駄目だ

どうしてこんなことになった

破裂しかけていたあの頃がひどく懐かしかった

おれの返り血が誰かのお気に入りの服を汚した


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