第33話Same Side

北雄と大先生は朝まで激しく交わった。


北雄は大先生の体の虜になっていた。


明け方4時に眠り始めて7時には目を覚ます。


北雄隣りでスヤスヤ寝てる大先生の布団を剥がす。


やはり素晴らしい肢体と言える。


少し体に触れる。


大先生は少し唸るがまた深い眠りに入る。


(疲れてるんだろうか)


北雄は大先生の顔を覗き込む。


2年前と同じ。美貌に衰えはない。


北雄は大先生にくちづけして、机に5千円を置いて服を着てラブホを後にする。




帰宅するとお袋がまた台所で酒を飲んでる。


「朝帰りとはオツだね。この不良少年」


ほぼ目がうつろである。


「いいことしてきたの?」


「まあね。これから学校に行ってくる。思春期の少年は大変だ」


お袋はゲタゲタとだらしなく笑う。


親父が若いに吊られるのも分かる。


18歳とはいえ濃い青春である。


今は大先生のことしか考えられない。


神奈子を裏切っているわけだが、けじめとしては別れるべきなんだろう。


短い夏休みも終了だ。


2021(R3)8/26(木)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る