よもちょこばなし

# フォロワーさんにもらった単語で世界観作る



【おはぎ】

「誰が猪食べたのか」

私は女の子、じぃちゃんにお供えしたのに弟が全部食べちゃった。

私は猫、お供え落としちゃって逃げちゃった。

僕は男の子、落ちたお供え犬とひとつを分けました。

僕は犬、共犯だけど残りのふたつは知りません。

儂は幽霊、ペロリと平げ、お茶も欲しい。



【赤い糸】

「闇夜の赤い意図」

腕に巻き付いた金属の糸が引かれ軋みをあげる、

痛みを堪えるのに喉が鳴り、ごぽりと見た事も無い赤い血が流れた。

彼女は嬉しげに引いた手に指を絡める。

闇色のマニキュアが血で汚れたが「運命の色」と気にもしない。

彼女は殺人鬼、一日限りの愛を捧ぐ聖女だ。



【鳥居】

「とぉりゃんせ」

祭囃子が心臓に響く。後ろから「やぁ」と聞き覚えのある声。

見知った顔が見知った動作で手招きする。

齧ろうとした林檎飴をくるりと回し、

鳥居を潜ろうとして、私は無数の目と視線があった。

私の二つの目が幾千の目と視線が合う。

あれ、前にいるのは、誰だ?



【冷やし中華の胡瓜】

「御敵」

これ嫌い、眉を顰めて言ってみる。大抵の人間は好き嫌いはよく無いとか、可愛こぶるなとか言うのだ。こんなに嫌いなのに。ただ、彼は無言で私の皿から胡瓜だけをまとめて取ってパクリと食べ「俺も嫌い」と言った。次は、私が掻っ攫って復讐してやると誓った。




# いいねの数だけ制作予定の無い話の台詞や一節を載せるいいねした人もやろうぜ



「ぐうたら漂うなんて、およしよ」

彼女はそういうと、私のしゃぼん玉をパチンと割ってしまった。

発信元:あの日のアリス



「着いてくるかね、きみ」

おもちゃの景品を手に取ると、かれはとても満足そうに言った。きっと、彼にとってその王冠は、作り物なんかではないのだろう。

発信元:幸福だった皇太子さま



ごぉーん、ごぉーん。

街全体に鐘の音が響く。誰も彼もが項垂れるようにうずくまる。

それを横目に見ながら、街の中央へ歩を進める。祈るのは、全て知って、絶望したその時だ。

発信元:1000年前の貴方



例えば、牛のように豚のように扱われる事を。

例えば、嗚咽を吐きながら這いずるその手足に杭を打たれる事を。

ああ、憎き君よ、不遜なる君よ。

終わるその時は、どうかその手で。この手で。

発信元:淀みの涙を流す者



おやすみ。もう寝てしまいなさい。

怖い夢も追いかけてはこないよ。

君が寝ている間はずっといるから、だから。

どうか、隣でお眠りよ。

発信元:夢喰いの魔法使いさん

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