非実存小説より抜粋
# ふぁぼされた数だけ存在していない自分の作品から一文や台詞を抜き出して紹介する
僕というのは非常に身儘かつ奔放な生物であるのだが、面倒極まりない事に名前だけはしっかりと割り振られているのだ。
【僕というのもヒトである、より抜粋】
「君には本当にそれが"アリス・リデル"に見えるのかい???」
真っ黒な男が写真の中の彼女を軽く掻いて見せた。
【不可思議の国のルイス、より抜粋】
生きているというのはね、「死んでいない」という意味がある。それ以上でもそれ以下でもなく、ただの事実として。
【妖怪に人生をきいてみた、より抜粋】
ガチャンガチャン、大きな音を立てて部屋の内部が組み変わってゆく。それはまるで"最初から予想されていた"かのように黙々と粛々と、淡々と行われる。
【世界の扉が閉ざされてから、より抜粋】
「私の頭を切り開いたらハムスターが住んでいるのだ」君は天気の話でもする様に話し始めた。
【まるさんかくしかく、より抜粋】
額から滲んだ汗がフローリングの床に落ちる。視線だけ時計にやると22時半、まだまだ魔法は解けないらしい。
【ロマンスグレー、より抜粋】
憎しみ、言語化するならばそんなところだ。だが、そんな言葉一つでこの想いを表される訳がない、この身を焦す呪いが理解などされてたまるものか。
【うさぎのブリュレ、より抜粋】
棒切れの様な足に枯れ草みたいな腕の生き物は、3つ目の停留所でフラフラと降りて行った。僕はあのペストマスクみたいなのをもっと見たかったな、とぼんやり思った。
【日めくり独善道草帳、より抜粋】
「かつおぷし、っていうのよ。それ。」
少女が歌うみたいに俺に囁く。
惨劇としかいい様の無い光景と、あまりにも不釣り合い極まりないそれに怖気がする。
【漁村、より抜粋】
口角を歪めたまま、そいつは言う。
「ええ。その意見は正しい。…けれど優しさに欠けている」
優しさ、聖人みたいな語句を吐きながら、尚もそいつは嗤う。
【夜道のバイアス、より抜粋】
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