倒錯ゲーム開発日誌 〜会社に内緒で〝男の娘〟をしてるのがバレて人生終わったと思ったら美少女の彼女ができて一緒に創った〝乙女ゲーム〟が大ヒットしてしまった。〜
第18話:リクルートスーツの美少女が可愛すぎる件。
第18話:リクルートスーツの美少女が可愛すぎる件。
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【前回のあらすじ】
姉さん! 事件です!
きのうは
そのあと昨日食べこそねたそばシフォンケーキを食べました。気持ち酸っぱい気が気がしなくもなかったけど、おいしかったです。
そしてぼくは今、帝国ホテルの前にいます。時刻は11時10分です。
ぼくは
いつもは、ゆったりとしたトップスでパンツルックの
可愛い。
黒のストッキングは数値の少ないデニールで、絶妙の透け感のひざこぞうとふくらはぎが、もう最高です。最高すぎます。
可愛い。
破壊力抜群です。
ぼくなんかにはぜったいに着こなすことができない、体のラインがバッチリでちゃう、リクルートスーツをカンペキに着こなしているのに、めっちゃあどけなくて、思わず「がんばれー」って第一志望に無事就職できることを願ってやまずに応援したくなっちゃうような初々しさが、もう全身から溢れかえっています。
可愛い。可愛すぎてクラクラします。
……でも、今は
ぼくと
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ぼくと
ぼくも緊張しているけど、
はき慣れないパンプスだからなのかな? 歩きもどこかぎこちない。
可愛い。
ぼくは、そんな可愛くて守ってあげたくなるような
ラウンジはめっちゃ広かった。全体的にベージュの落ち着いた雰囲気のラウンジだけど、なんだか全体がピカピカしている。天井をみあげると、おっきなシャンデリアがピカピカしている。目眩がするほど高級そうだった。
めっちゃ高級そうで、めっちゃお上品。まるで
そんなお嬢様の
ぼくは、自分が場違いな場所に来ていることを痛感した。
リクルートスーツを着ていると言うよりも、着せられている感満載のぼくは、完全にこの場所にそぐわない人間だと思った。
可愛い。
でも
可愛い。
一緒にいる男の人の身なりが良ければ、全く違和感がないはずだ。
でも、今は一緒にいる男が悪い。悪すぎる。とにかくぼくがイケテナイ。
童顔なぼくがとにかくイケテナイ。
どっからどうみても未成年に見える。無理してリクルートスーツに着せられているお子ちゃまに見える。
だから隣にいる
くやしい。
リクルートスーツに着せられているお子ちゃまカップルは、ホテルの人に案内されて、ラウンジのレストランに座った。
流れるように、ボーイさんがお水のグラスをだしてくれる。
ぼくは、ボーイさんが出してくれたグラスを持って、お水を喉に流し込むと、そのままテーブルにたてかけてあるメニューを開いた。
メニューは高かった。
一番安いブレンドのコーヒーが、昨日の晩御飯に食べた、お茶漬けで有名なメーカーがやっているファミレスの定食メニューとぴったり同じ値段だ。
ぼくは、震えながら手をあげてボーイさんを呼ぶと、震える手でメニューのブレンドコーヒーと書かれた文字を指差して、震える手でピースサインをした。つまりは、ブレンドコーヒーが二つ欲しいことを告げた。
ボーイさんは、にこやかにうなずいて注文を繰り返し言って確認すると、流れるように去って言った。
ぼくは、胸ポケットに入れてあるピッチ(携帯電話)を取り出した。
液晶画面は11時20分をさしている。
ぼくと
ぼくと
やっぱり、告白は本人がやらないと。もしぼくが、
「
って言っても、正直意味がわかんない。小学生の告白じゃあるまいし。
そもそも、お見合い相手が目の前にいる状態で、伝言で告白なんてどうかしている。
(個人的には、
でもまあ、結婚式の式場に主人公が駆け込んできて告白する有名な映画だってあるしさ、ギリギリ許される気がしないでもないでもない。
(個人的には、そこで花嫁さんをかっさわれる人の方に感情移入しちゃうけど。かわいそうにも程がある)
「お待たせしました。ブレンドコーヒーです」
ぼくは、約束をすっぽかした
美味しかった。
猫舌の
可愛い。
ちなみに今日の待ち合わせは、ぼくと
だって、銀座の帝国ホテルでお茶するなんて
できれば彼女といってみたいじゃない?
そして案の定、スーツ姿の
今日はちょうど家の前に停車する、渋谷行きのバスに乗ってきたんだけれども、バスでぼくの隣に座って、ぼんやりと流れる景色を見つめている蓮ちゃんは可愛いってもんじゃなかった。
バスから降車するときに、ぼくが、運転手さんの横にある運賃入れに小銭を入れようとして、うっかり手をすべらせてお金を落としちゃったときに、しゃがんでお金をひろってくれた蓮ちゃんのパツンパツンのタイトスカートと、伸びやかに白い太ももを透かしているデニールの薄い黒のストッキングのコンボは破壊力抜群だった。
ぼくは、我を失った。
ぼくは、きっと今日もお風呂で、その光景を思い浮かべて、のぼせあがってしまうことだろう。
あれ? ぼく何考えてたんだっけ?
あ、そうそう!
なんでだろう。
ぶっちゃけ、告白が成功する確率なんて、万に一つもないと思うんだよね。なのにさ、
「あのふたりは運命のふたりだから、絶対絶対つきあってほしい!」
って、すっごい息巻いて、わたしも行きたいって、なかば強引について来た。
でもまあ、
そしてなにより、
ぼくがぼんやりと、そんなことを思っていると、
ぼくは、蓮ちゃんの視線の先を見ると、着物姿の大人の女性の
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