第46話 アウロラ
◇
アウロラは人間では無い。
否、正しくは純粋な人間種では無いと言い換えた方が良いだろうか?
人間の父と森の民の母を持つアウロラ。
精霊と供に生きる森の民の血を引く彼女は、生まれながらにして高い魔法適性を有していた。
もちろん、完全な人間で無い彼女は生まれ育った国では爪弾き者で、どこにも居場所なんて無かった。
母は自分を生んだ後、故郷の森へと帰り。人間の父一人で彼女を育て上げたのだった。
「情けない父親でごめんな」
父の口癖が嫌いだった。
逃げ出したかった。
自分が人間で無いと知っているこの国から、どこか遠くへ…………。
そんな時、魔法学園から招待状が届いた。高い魔法適性を彼女が持っていると、どこからか噂が立ったのだろう。
魔法に何て興味は無かった。しかし、この地獄のような場所から離れられるのなら何でも良かったんだ。
「情けない父親でごめんな」
そう呟く父に背を向けて、アウロラは魔法学園へと旅だったのだった。
◇
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