変化
2022年3月~
スマホの需要はまだなくならないんだろうな。そう思わせるこの季節。「国産の方がいいからあれだろw」「いやオンボロイドはやだ!」卒業記念に最適なんだろな。記念の「モノ」として。
その頃、自社では資金繰りの真っただ中。新たな資金調達法を
探していた。しかももうすぐ春闘。これ以上投資家を離れさせるわけにはいかない。どうしようかと模索していたところ、森本からある案を発した
「一旦エンジニアサービス事業の撤退、しませんか?」
「ふざけんじゃねーぞ!これは会社の軸の事業なんだぞ!
お前ライバル企業の元社員のくせにしゃしゃってんじゃねー
ぞ!舐めたマネとったらタダじゃ置かねーからな」
また部長のヘドプライドのお出ましだ。まあ、確かにエンジニアサービス、特にプログラミング教育事業は創業以来続けてきた看板事業だ。どの事業よりも多くの収益を出している。幹部からしたら事業の撤退なんかたまったもんじゃないな。
ただ、去年夏までのコロナウイルスのおかげで大打撃を食らっていた。その間に新しいプログラミング事業が多く始まり、シェアを完全に奪われている。この先生き残るのは無理に等しい。学校の授業でも必修科目になってるけど、うちの幹部はがんこちゃんだからあわせそうにもないなw。そこから資金を引き抜いて通信媒体事業に集中するのは大賛成。さすが元AbutZ社員だ。いや、普通なら思い出すかw 俺の脳みそこの会社のおかげで凝り固まったなw
その夜、久しぶりに森本と飲みに行った。珍しく森本はビールをガバガバ呑んでいた。普通ならめちゃ遠慮するのに。
その後、酔った勢いで俺に対してこう口説いた
「お前、エッセンシャル思考って知ってるか」
「いや、知らないけど?」
「まあ、そうかwエッセンシャル思考とは他のことで結果が全く出なくてもいいから1つのことに100%集中させて、他よりも断然高い結果を出す考え方、学校ではよく『どれも同じくらい良い点をとれ』って言われたよね?」
「まあ、そうですけど」
「だからみんな同じくらい良い結果を出さないと勘違いしているんだ。日本人の考え方の大半は学校の教えが基準だからね」
なるほど、確かにそれじゃ中途半端な結果しか出ないもんな。
今日は森本に考えさせられた1日だった
~
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