第100話 元おじさん・・・ダンジョン攻略!
おじさん達の目の前には、左右を高い絶壁に阻まれた谷間、そして一本道の上り坂が見えている。
恐らくはこの一本道を進み、妨害や襲撃をかいくぐりながら終着地点を目指すのだろう。
・・・そうなると如何しても絶壁の上が気になり始めた、一応移動手段は在る。
反則っぽいが、チョット覗いてみたいと思い、フィ〇ット500を呼び出す!
そして、全員を乗せてシートベルトを装着させてから。
いざ! フィ〇ット500で絶壁を斜め上方向に走らせながら登って行く!
飛べるのだから、飛べば良いだろうと言われそうだが・・・一度やってみたかったのでやった後悔は無い!
チョット憧れていた運転をして絶壁を登りきると、そこは何とも言えない光景だった!
ネット等で見た事の在る、海外のテーブルマウンテンの様な光景だ!
先程自分達が居た場所は、そのテーブルマウンテンを一直線に割る様に走る渓谷の様に見える!
そのテーブルマウンテンの上部は、低めの木々が生い茂るのような様子で渓谷淵の木々に
「解、あれはバンジーモンキーです、伸縮自在の尾を自在に使い高所から群れで強襲するサルで、このバンジーモンキーの尾を加工した特殊ロープは様々な専門職の方達が愛用する一級品となります」
まぁ普段は短い状態で携帯して、使用時は好きなだけ伸ばせれば色々と使い道は在るか。
そして当のバンジーモンキー達は空飛ぶフィ〇ット500に対して盛大に威嚇して来ている、高所からの強襲は得意だが自分達よりも高所に居る相手への攻撃は苦手らしい。
なので、渓谷の中央に位置付けて、渓谷の両側を狙える様にフィ〇ット500を進ませた、威嚇してくるバンジーモンキー達を魔法や遠距離武器で仕留めて行きそのまま終着地点を目指す。
かなりの距離を進み、渓谷の下を覗いてみると岩の様な物が坂道を転がって下って行っている。
ラヴィの説明では球状のロックゴーレムらしい・・・上からはバンジーモンキー達の襲撃! 坂の上からは球状ロックゴーレムが転がって来る! これに道中トラップが仕掛けられていたら大変だろうなと思いつつ、フィ〇ット500を先に進める。
ようやく43階層への階段がある所が見えてくると坂の手前に球状ロックゴーレム撃ち出す装置の様な物が設置して在った。
ただ、現状破壊しても意味が無いので無視する(どうせ元に戻るだろうし)。
階段手前にフィ〇ット500を停車させてから、周囲を警戒して車から降りる。
43階層への階段周辺には特にトラップ等は無い様なので、最終階層へ気持ちを引き締めて向かう事にした。
43階層に到着したが想像していたモノとはかなり違い、階段を下りた直ぐ側にダンジョンガーディアン! 最終ボス部屋への扉が設置されていた。
此処まで来ると余計な妨害は無いって事かな、おじさんは深呼吸したのち扉に手を掛ける。
「ヨシ! イクゾ!」 「ニャン!」「ミャン!」「キャン!」
皆に声を掛けて、扉を開ける・・・そこに待ち構えていたのは、煌びやかな鎧に豪華なマント、重厚で炎の様な色彩のハルバードを抱えて、玉座に座るミノタウロスがが居た!
〈スキル:神羅眼〉使用!
―――――――――――――――――――――――
【名 前】 カタロス
【種 族】 ミノタウロス・キング
【年 齢】 153歳
【性 別】 ♂
【状 態】 正常
【
【レベル】 80
【心体力】
H P:2400/2400
M P:1500/1500
S P:1200/1200
筋 力:600
攻撃力:600
体 力:600
防御力:600
知 力:250
精 神:500
速 度:300
器 用:300
魅 力:300
幸 運:70
【スキル】
・身体強化:Lv7 ・格闘術:Lv7 ・ツノ攻撃:Lv5
・ポールウェポン:Lv7 ・咆哮:Lv5 ・重撃:Lv7
・物理耐性:Lv7 ・王の威圧:Lv5 ・防御強化:Lv6
【補 足】
・アバルナダンジョンのダンジョンガーディアン
―――――――――――――――――――――――
「良く来た挑戦者! 歓迎しよう! 吾輩こそが、このアバルナダンジョンの守護者カタロスで在る! さあ、尋常に勝負だ!!」
・・・思いの外、脳筋である様だ! 戦いたくてうずうずしている様だ。
チャチャ達にも無言で合図を送り何時でも動ける様に指示を出す。
おじさんもイカズチを構え、戦闘態勢に入る!
「ヨシ!ヨシ! ヤル気なのは良い事だ! 生まれて初めての挑戦者だ! 存分にもてなしてやろう。
さあ、かかって来い!!」
カタロスは玉座から立ち上がるとハルバードを片手で振り回しながらズンズンと迫って来る!
チャチャ達は散開して、おじさんがまずは相手をする。
目の前の獲物(クロウ)に嬉しそうにハルバードを振り下ろすカタロス!
確かに重く速い一撃ではあるが避けられない程では無いので回避して、大振りした時に出来る隙を突こうとしたが、カタロスは振り下ろした一撃が躱されると力任せに此方が避けた方向へ薙ぎ払って来た!
予想外の攻撃に迫るハルバードをイカズチで防ぐが甲高い金属音とハルバードから噴き出した炎とイカズチが発した雷撃がぶつかり爆発する!
激しい爆発音と共に発生した煙を利用して、チャチャ達も離れた位置から攻撃を加えるが、カタロスは〈スキル:咆哮・王の威圧〉を使用して煙と攻撃を吹き飛ばした!
「イイゾ!イイゾ! これこそ戦いだ! これこそ生きている証だ! ハッハッハッハッハ!」
・・・脳筋ですね、如何しようかな?
「さあ! もっと吾輩を熱くさせろぉ~!」
そう叫びながら目を血走らせ先程と同じ様にハルバードを振り下ろして来るが威力と速度が上がっている様で後ろに下がる様に避けると、ハルバードが触れた床が炎と共に破裂して破片と炎が此方を襲う!
おじさんも発生して爆風と一緒に後方に下がりながら切り札を使用する〈スキル:魔導神装〉を使用!
後方に下がりながらイカズチを構えて呟く『変身!』 下がり切った瞬間に全身を真紅の装甲に黄色のラインが稲妻の様に走った魔導神装を
カタロスは、追撃に移ろうとハルバードを持ち上げた瞬間に立ち込める煙の向こうから現れた、真紅の敵に反応する事が出来ず、その首筋へと槍の穂先を受け入れてしまう!
痛みは無く、ただ熱く感じた! 恐らく首の半分は切られているだろう、カタロスは消えていく意識の中で微かな声で称えた。
「・・よ い 勝負 だ った・・・」
そして意識は暗転した。
カタロスのHP0を確認してから魔導神装を解除して、ストレージに全てを回収した!
・・・この瞬間! おじさん達はついにダンジョンを攻略したのだ!
嬉しさも込み上げるがこれからの事もあるので皆と相談しないといけないと思い。
「なぁこの後はダンジョンを出れば全て終了だけれども、みんなはこの後どうしたい?」
「な~にぃ、そんなに急ぐ事も無いダロウ? もう少し遊んで逝きなよ♪」
突然知らない声がした! 出所を探す、すると壁の一部が開いていた!
そこには、漆黒のローブに身を包んだ骸骨が居た!
おじさんはすぐさま正体を調べ様としたが、それどころでは無くなる。
完全に不意を突かれて、相手が放った魔法がおじさんの左腕を襲った!
「ニャ~~~~~~~~~~~~~!」
チャチャ達の鳴き声が木霊した!
「マズハ、腕一本~♪」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます