第92話 元おじさん・・・目のドクを見る。
グレーマザーグースの羽毛布団は実に寝心地が良かった!
朝の清々しい目覚めと寝床に潜り込んで来るいつものメンバーを愛でつつ、二度寝をしてたら、ラヴィに朝食の準備が出来たと起こされた。
「起床~♪(ラッパ音)」
懐かしい朝の目覚ましラッパ聞きながら未だに寝ぼけている子達をチャチャと一緒に抱えて顔を洗いに行く、皆の眼が覚めたところで食堂で琥鈴が用意してくれた美味しい朝食をいただき、その後準備を整えてから、いざ36階層へと攻略を開始する。
ホワイトホースも付いて行きたそうにしていたが戦闘系のスキルを一切習得していない、足手まといにしか為らないので、今回はお留守番をする様に言い聞かせて、自身の内装の改装に集中する様に言っておいた。
ただ、まだ内緒ではあるがエタローやシオりんと何処かのベースみたいな強化をしようとスキルオーブを集めているのはまだ秘密だ!
そんなサプライズ?を考えながら36階層へ辿り着くとそこは廃墟だった。
「告、周囲に敵対反応!・・・鑑定の結果、食屍鬼グールとグーラです」
人の死体を食べるアレか!
「告、生きた人間でも良いそうですよ、好物は心臓だそうです」
知りたくない知識だった。
「告、グーラは美人に化けて性的にも物理的にも食べるそうですよ
待ち伏せやトラップ、奇襲辺りかな?
「否、如何やらグーラ数体がスキル偽装及び変身を使用しています。
・・・どうやらマスターを誘惑するつもりの様です。
見た目は美しい女性らしいのでマスターの好みでしたら誘惑されてみますか?」
出会いのタイミングを見計らう為にチラチラと此方の様子を
健康的な小麦色の肌、均等の取れた体、男の好みに合わせたお胸(大中小)やお尻、容姿も性的に魅かれる部分を多数装備、まさに対男性用決戦〇器!
でも、断る!・・・スキルの
「告、トラウマに成る様でしたら、後できちんと機能するか検査しますか?」
大丈夫です! 問題無く機能します!
さてと、茶番を仕掛けて来る前に息子共々不快にさせられた御礼をしなくてはならないよね!
おじさん達は殺気(特におじさん)や闘気を
そして廃墟へ入る手前で建物の影から4体の美女?が姿を現した、その動きの一つ一つが男を引き付ける艶かしい動きだが、本来の姿が透けて見えているおじさんにとっては拷問だ!(お前等はコロス!)
『あの!』
先頭に美女?がニコリと微笑みながら声を掛けて来る、おじさんもニッコリと微笑み返して、右前腕に巻き付けているヒルディアを袖口から刀状に変化させ!
『ぼうけんしゃのかt・・・・・・』 ゴトリッ!
話の途中で首を切り落とした! 突然の状況に固まってしまった残りの美女(笑)達も自分が1体、チャチャ達が2体討伐した。
討伐と同時にスキルの効果も解除されて、そこに転がって居るのは土気色の肌、垂れた乳房と丸みの無い尻、ガリガリの体、切れ長の吊り上がった赤い眼、口角が頬の中程まである口、エラ張りしわだらけの顔・・・騙されて事を済ませてから正体を知った時の男はどんな顔をするんだろうなと同情し、更に寒気もした。
同族の
此処からはチャチャ達と連携を取りながら、脳内マップを利用して包囲の薄い所の襲撃や廃墟の建物等に誘導したり、罠を仕掛けたり、奇襲を掛けたりと、市街戦の実戦経験として利用させて貰った。
見た目は廃墟の様だったが、意外と彼方此方に隠し部屋が在って溜め込んでいたので迷惑料として貰ってきた。
しかし、こんな見え透いた罠に引っ掛かる奴が居るのかね?
「解、意外と騙されると思います特に男性は、ここまで来るのに心身共に極限状態でしょうから、あの様な姿を見たら種の保存と云う本能に思考が鈍くなるでしょうし。
更にマスターには通用しませんが、36階層全体に微弱な思考低下のデバフが降り注いでいます!」
・・・階層独自の特性か?
「否、37階層への階段前でグールシャーマンとグーラウイッチが儀式魔法を行ない階層全体にばら撒いています」
気配を消しながら、階段の在る所まで行くと開けた場所が在り、そこで儀式魔法が行われていたが、その内容に頭を抱えた・・・見なければ良かったと後悔した。
儀式は地面に刻まれた魔法陣の上で複数のグールシャーマンとグーラウイッチが
確かにそう云った儀式は在るだろうけれど、グールとグーラのは心情的にチョット勘弁!
だから、おじさんが儀式のフィナーレとして魔法陣の真ん中に『神鳴』を撃ち込んだ!
轟音と衝撃の後、魔法陣とそこに居たグールシャーマンとグーラウイッチは綺麗に消えて無くなっていた。
まぁラヴィが瞬間的に回収したのだと思うがそんな事はもう良いだろう。
おじさんはとっととこの階層を離れたいです!
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