第69話 元おじさん・・・隠し部屋に踏み込む。
ドゴン! 壁に偽装された扉が破壊される。
「開けろ! 〇トロイト市警だ!」
「解、マスター既に扉は開いてます」
・・・言ってみたかっただけです、すみません。
どうやらここがパックル達の本体であるコアが安置された部屋の様だ。
周囲を見回して見て思った感想は幻想的な光景だなと感じた。
これが妖精のコアなのか?
「解、正確にはこのダンジョンのパックルが独自に作りあげた生態系で自然界に存在する妖精とはまた別物です」
成程、環境に応じた生態系と言う訳か・・・さてのんびりして居ると
『フリーズ!』 呪文を唱えて周囲を凍結させる、あまり強い呪文だとそのまま砕けてしまうかもしれないので始めは弱めの呪文で試してみたがどうだろう?
「解、次々とHP0を確認、収納して行きます」
どうやら成功の様だ、残りも続けて『フリーズ』を掛けて行く・・・1分もしない内に隠し部屋のコアを全て収納してその後のドロップアイテムと宝箱を収納した。
宝箱も隠し部屋の物と討伐でドロップする物との2種類だった、かなりの儲けでホクホクである。
さてまだ、コアの安置場所は3ヶ所残っているのでサクサクと進めて行こうと思ったがそうは都合良く行かせてはくれない様だ。
「ソコ ハイッチャ ダメ!」「アソビ ツヅキ!」「ダメ ダメ ダメヨ!」「オマエヲ コロス!」
何か物騒な事言っているのが居るけれども、別の場所にコアが在るパックル達か?
「解、マスター殆どの個体にHPが表示されています」
どういう事だ?
「解、これは仮定による推測ですがパックルは本体のコアが討伐や破壊されると分体の方に本体が移るのではないのでしょうか」
あっ、成程! 分体は本体の手足や感覚器官の他にも緊急時の脱出先にもなっているのか。
・・・通りで陰陽道の『陰陽反転』が幾ら補正が在るとは言えLv3でスムーズに出来た訳だ、元から備わっていたのなら其のまま利用すれば簡単だものな。
うん、納得した! つまりこいつ等はパックルの本体だという事だ!
「解、その認識で間違いありません」
つまり、お代わりが入って来たという事か!
おじさんは素早く呪文の選択を始めた『フリーズ』では素早く逃げる相手に対して取りこぼしが出る可能性が在るので此処は速度重視で低威力に調整した『サンダー』を放った。
『サンダー』に巻き込まれたパックル達は次々と地面へと落ちて行きHP0を確認したパックルからラヴィが収納して行った。
元々、特殊能力が厄介なだけのダンジョンモンスターなので、攻撃が通れば脅威では無い。
「スゴイ スゴイ!」「ミンナ キエタ!」「キャハハ!」
・・・まぁ当然無事なのも居るよな、別の隠し部屋の奴だよな。
このまま進むと邪魔して来るだろうし、言いくるめも何度も通じ無いだろうから、力技で行きますか!
脳内マップで周囲のパックルを全て把握してスキルで『ロックオン』!
その全てに氷魔法『
これで約10分は時間を稼げる、トラップを躱しつつ他に隠れているパックルに注意をして残りの隠し部屋も襲撃して行く。
攻略手順が出来たのでこの後はスムーズに討伐が進んだ、油断せず進みはしたが一部で危機感を感じたのか此方に明確な敵意を持って仕掛けて来るパックルも居た、ラヴィによると討伐される事が無く経験を積んだレベルの高い個体で、その為知力が他の個体よりも高く、この状況を危険だと判断出来たのではないのだろうかと、その様な個体は更に経験を積むと上位種に進化する可能性が在るので確実に討伐するべきだと助言された。
その様な調子で24階層を進み、やっと25階層の階段迄辿り着いた。
流石に気を張った攻略だったので一時的にマヨヒガで休憩する事にした。
マヨヒガでの休憩中に24階層でのドロップアイテムと宝箱の確認をしておこうとストレージを漁った。
・上級魔石(微小)
・妖精の羽
・妖精の結晶
・妖精の鱗粉(小瓶入り)
・妖精の蜜(小瓶入り)
・妖精の宝珠
・妖精人形
・妖精の卵
素材として貴重な物がかなりの数入手出来た。
妖精の羽、結晶、鱗粉、蜜は上級素材として重宝するらしい。(ラヴィ談)
妖精の宝珠は宝石の中に妖精が入っていてマジックアイテムや装飾品等に加工されるらしい。
妖精人形はリアルな物から可愛くデフォルメされた物やぬいぐるみ等様々な形の人形がドロップして来た。
子供からマニアまで人気の品らしいく、アバルナ以外の普通に討伐出来る妖精の出るダンジョンでは物によってはマニア達が高額で買い漁るそうだ。
妖精の卵はかなりのレアアイテムで持ち主が肌身離さずにMPを与えていくと持ち主の性質に影響された妖精が生まれるらしく、その殆どがとても優秀なサポートパートナーとして協力してくれるらしく、様々な職種の人達が手に入れ様と探して要るらしい、13個も有るのだけれどもどうしよう。
「回答します、どれも良い品ですので、様々な状況での交渉材料やワイ…贈呈品としても使えますので無理に今直ぐ考える必要は無いですよ」
一部不穏な言葉が在ったけれども確かにその通りなので必要に為ったら考えるかな。
さて、お楽しみの宝箱には何が入っているかな?
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